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【#5】Turingum Weekly Newsletter

1週間のWeb3業界 注目ニュースをピックアップし、Turingumコンサルメンバーが、独自の視点でコメント&解説付きでお届けする
“Turingum Weekly Newsletter”  #5 
先週のニュースレターはこちら


インシデント

今週は事件がいくつかあったので、そこを中心に取り上げていきます。

bitFlyerのIEO抽選・付与延期

https://x.com/bitflyer/status/1760283373023735863
先週のニュースでも取り上げた「HashPalettesの開発するブロックチェーンゲームのトークン、bitFlyerでIEO開始」ですが、申し込み完了後の2/21に、bitFlyer社とHashPalettes社の間で追加協議事項が発生したため抽選と付与が延期されました。
https://twitter.com/bitFlyer/status/1760655430399967465
そして翌日追加発表があり、bitFlyer社のアロケーション分が追加でロックがかかることで合意したとのことです。

Avalanche、チェーンがダウン

https://decrypt.co/218758/avalanche-network-block-production-halt-avax-dips
Avalancheのチェーンが5時間ほどダウンしました。原因はinscriptionのアプリケーション実装による負荷急増との話ですが、原因は不明です。

Compound v2でのオラクルによる価格更新ロジックのもれ

Uniswap Governaceの中心メンバーから、Uniswapの交換時に徴収される手数料の一部を、流動性供給者だけではなくUNIトークンホルダーにも配布する提案が行われました。Feeトリガーというものが元々あったのですが、それを起動する形になります。
このアナウンスによりUNIは一時間ちょいでおよそ+60%ほど高騰しました。
https://x.com/uniswapfnd/status/1761029569983971567
ですが、これがあまりに早く暴騰したために、UniswapのTWAP Oracleが追いつきませんでした。TWAP Oracleは一定期間の時間加重平均価格を返すのですが、これは平均価格なので、急騰すると現在の価格と離れた価格を返してしまいます。
https://x.com/spreekaway/status/1761042822503731513
Compound V2ではChainlinkが発信する価格をUniswap のTWAP Priceで検証し、それより大幅に離れていたら価格更新を行わないというロジックを採用していました。そのため、適切な価格更新が行えませんでした。
攻撃者はそれを利用し、USDCなどを担保に適切に価格価格更新されていないUNIを限界まで借り、DEXで売却し、借りパク。価格更新されて清算が発生しても、担保の売却で借入したUNIを購入できず、不良債権が残るということがおきました。
Chainlinkの価格更新ロジックを心配して入れた二重チェックの仕組みが仇となった事例でした。

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今週のNewsは以上です!

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