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「優しいウィンナー」と息子


息子は、(夫も…)
ウィンナーが大好きだ。

わが家の冷蔵庫にはウィンナーが常備されている。
なくなる前に買っておく。


先日息子が、「おやつにウィンナー焼こ〜!!」と言って昼間にキッチンでガサゴソしていた。

まあ、基本毎日家にいるから、普段からよくキッチンでガサゴソはしている。

お腹が空くとガサゴソしている。
ちょいちょいガサゴソしている。


わが家には「息子専用フライパン」がある。

元々料理を手伝うのは嫌いではない息子。不登校になって家にいる時間が長くなり料理ブームがたまにくる。
ブームというか、ただの気分か…。

その気分を上げるため、使いやすい小さめの新しいフライパンを「息子専用」にしてみた。


ウィンナーが焼き上がったようだ。

「お母さんも食べる〜??」と声がかかった。

特に食べたい気分ではなかったが、見たらウィンナーは3本あった。日々のルーティンから察するに、間違いなく1本は私の分だ。

「え?いいの?じゃあ1本いただこうかな!ありがとう!!」

ちょうどいい焼き目がつき、最高に美味しいウィンナーだった。

息子は本当に優しいし、とても気が利くのだ。

きっとこれから、いや、たぶんすでに学校で感じてきたこともあっただろう、優しいが故に感じる「喜び」「充足感」、そして「寂しさ」「傷つき」「辛さ」。

たくさん経験していって欲しいと思った。


優しさとは何か。
人に優しくとはどういうことか。


実は、息子の不登校初期に、混乱した私はある会話の中で「優し過ぎるからダメなんだよ!!」と息子に言ってしまったことがある。

酷い言葉だ。


後に気づき、息子に謝り訂正したが、人に優しいことがダメなはずがない。
息子の優しさは、息子の良さであり、人を救い、ひいては自分も救うはずだ。


もちろん「あなたは優しい子だ」という属性付与はしない。人に優しくても優しくなくても、息子は息子だ。


「友だちには優しくなければいけない」「優しい子=いい子」という思考が、息子の集団生活を苦しめた要因の一つでもあると思っている。

優しさとは何か、の息子なりの答えを見つけていって欲しい。そして何より自分に優しく生きていって欲しい。



(少し前に、CMで菅田将暉がそんなようなこと言ってたな…)


「自分にも愛を。」






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