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【読書メモ】『日本の決意』(著:安倍晋三)

パリ五輪の閉会式(日本時間12日)が行われ、人気俳優のトム・クルーズがサプライズ登場した。ネット上では、2016年のリオ五輪閉会式で登場した“安倍マリオ”を懐かしむ声があがっている。

出典:「五輪閉会式“安倍マリオ”演出に再評価の声「サプライズ感あった」「傑作」 再びトレンド入り」
(「ORICON NEWS」2024年8月12日)

先日のパリ五輪閉会式でリオ五輪の時の「安倍マリオ演出」への再評価にて思い出した『日本の決意』との一冊。

2014年発行で、著作というよりは各国でのスピーチ集といった感じになりますが、第一次安倍政権の時(2006年)からブレなかった軸を読み取れる内容となっています。

私は(インドの)皆様が、日本に原爆が落とされた日、必ず決まって祈りを捧げてくれていることを知っています。

出典:『日本の決意』

基本的に第二次政権に入ってからのスピーチ集となっていますが、一つだけ第一次政権時のものが収録されています。それは平成19年(2007年)、インドの国会で総立ちの拍手で迎えられた時の「二つの海の交わり(Confluence of the Two Seas)」。

この時の外相、麻生さんが提唱した「自由と繁栄の弧」、安倍総理が提唱された「セキュリティ・ダイヤモンド」、そしてそれらをつなげての「地球儀外交」は、今現在「自由で開かれたインド太平洋」として普遍的価値観を共有できるであろう各国を巻き込む形で昇華され、岸田総理が継承されています。

我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す「現実」から、私たちは、目を背けることはできません

出典:『日本の決意』

実際にスピーチがなされた「国」をつなぐと見事に繋がっています。それは冒頭に収録されている地図からも見て取ることができ、「地政学」という視座の面白さと重要さも伝わってきます。当時、精力的に「普遍的価値観を共有できる国々」との外交をこなされていたのだな、とあらためて実感しています(過去形なのが哀しい)。

なお当時、こういった航跡と功績をきちんと伝えてくれたオールドメディアはロクにありませんでしたが、それは今の岸田政権下でも同様、、ややもすると悪化していると懸念していますが、もう治らないだろうなぁ。

日英関係を、本来の、おのずから結ばれているという意味で、「ア・プリオリの」パートナーシップだと、呼んでいいだろうと思います。

出典:『日本の決意』

そういった意味では今現在はまさに「認知戦」の真っただ中にある、とも見てとれますが、さて。個人的には「日英同盟」の復活にもつながっていくであろう「ファイブ・アイズ」への参加や、日英伊での戦闘機共同開発等々を粛々と深化していっていただきたいなぁ、なんてあらためて。

そして安部さんはまさしく太陽なようなお人であったなぁ、なんて思い出しながら、、安倍さんが蒔かれた種をどう芽吹かせて、どう育てていけばよいのか、と真摯に考えて行かないといけないのかな、とも感じています。

衆院が参院議員を指名することも可能だ。だが、参院議員が首相になれば、衆院の解散権を参院議員が持つことになる。参院は解散がないのに、参院議員が、国民が選んだ衆院議員を任期途中で首にする解散権を行使できるのはおかしい、というのが通説だ。

出典:「【知ってる?参議院】首相 戦後31人、参院議員からはゼロ」
(『西日本新聞』2019年6月26日)

そんなこんなで自民党総裁選も間近ですが、、まず実績面でみると、主要な役職・国務大臣(個人的には、官房長官や外相、防衛相クラス)での複数年の経験は欲しいところ、それは「普遍的価値観を共有できる国々のリーダー層」との交誼をも積み重ねておく必要があると考えるからです(麻生さんや安倍さん、岸田さんの強みもここにあるかと)。

反対に、主要な役職、国務大臣の経験もないままに一足飛びにトップとなるのは難しいのではないかな、、というか、勘弁してください。下手するとルーピー以上に各国からそっぽ向かれます、これは冗談でも何でもなく。

岸田文雄首相(自民党総裁)は14日の記者会見で、自身が不出馬を表明した党総裁選について「しっかりとした総裁選挙をやってもらい、選ばれた総裁は今度こそオール自民党でドリームチームを作って信頼回復に向けてしっかりと取り組んでもらいたい。そのための(自身の不出馬の)決断でありたいと私は思っている」と述べた。

出典:「岸田首相「今度こそオール自民党でドリームチームを」 次期総裁選で新総裁に期待表明」
(『産経新聞』2024年8月14日)

そういった意味では、私個人としてはもう一期、岸田さんに継続していただいて、後進の育成もお願いしたかったところですが、残念です(野生の岸田さんも楽しみではありますが)。

この先もオールドメディアなどで出てくることは無いのでしょうけど、党内からの突き上げが相当に厳しかったのかな、清和会周りなどから特に、との見立てです。

私個人としては「安倍さんの遺志を汚した清和会」に配慮する必要はないとは思いますが、少なくとも自民党は、立憲共産党やれいわ、日本保守党のような独裁気質が許される組織ではないでしょうし、組織運営としてみると致し方ないのかな、とも(要は議員票が集まらない)。

憲法改正については自衛隊の明記、緊急事態条項について条文の形で詰め、初の発議までつなげていかなければなりません。すでに緊急事態条項については条文化の作業、また自衛隊の明記については今月末までに、この論点整理を衆参で取りまとめるよう指示を出していますが着実に実行してまいりたいと思います。

(「篠原裕明さん「X(旧Twitter)」ポストより」2024年8月14日)

それでもまだ、憲法改正への想いは失っておられないと信じたいところ、個人的には次々回以降の再登板での改憲発議をも期待しながら、次の総裁へOJTをよろしくお願いします、麻生さんと一緒に、といった感じですが、、67歳、年齢的にはやや微妙ですか、、でも、この圧倒的な実績は期待したいです。

(「あまおちりんさん「X(旧Twitter)」ポストより」2024年5月10日)

Q 総裁選では誰を支持するか
A 政治とカネや政治の信頼回復について、改革マインドが後戻りすることがないような方であってもらいたい。

(「よもやまさん「X(旧Twitter)」ポストより」2024年8月14日)

次の総裁がどなたになるのかは分かりませんが、上川さん、高市さん、加藤さん、西村さんといった方々には、次の政権での主要閣僚として経験を積む機会をあらためて設けてほしい、と。

その他若手だと小林鷹之さんや(最近化けそうな気がしてきた)小泉進次郎さん、あと個人的は松本洋平さんも推したいところですが、、こちらは次の衆議院選で勝ち上がってからかな。

なお、石破さんは少し前に皇統断絶を表明していたので問題外河野さんは再エネタスクフォースの禊を済ませていない時点で問題外、、というか、あの脇の甘さはこの先の道筋が永劫に断たれてもいいくらいとの見立てです。

まぁ、お二人とも、妙にオールドメディアが下駄はかせている時点でお里も知れたもの、そちらの切り口からもありえないとの評価ですけども。あと、参議院議員のままでと仰ってる方も同様にありえませんかね(個人の見解です)。

ちなみにメディアとしては、昨日、本日のニッポンジャーナルさんの内容を興味深く感じています。あと江崎先生も気にされていましたが、皇統護持、改憲への道筋は残り一か月でどうにか深化させておいてほしいとは思います。

なんにせよ政治とは人の営みの積み重ねであるのだなぁ、、とあらためて。そして10年も過ぎれば「歴史」に転化していくとの流れも思い出しながら、つらつらと。

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