マガジンのカバー画像

名も無きSEの回顧録

4
ソフトウェアエンジニアとしての半世を振り返って、お世話になった亡き上司との思い出や職場の大切な仲間達とのエピソードを綴ります。
運営しているクリエイター

記事一覧

番外編 IT黎明期のこぼれ話

番外編 IT黎明期のこぼれ話

はじめに私のtwitterでの呟きを抜粋してまとめます。気楽に読んで頂けたら嬉しいです。

エピソード1 高速にスーツを着る先輩私が新人だった頃、「スーツを一秒で着れる」という先輩がいた。私がその妙技を見せてほしいとお願いすると、「お前には見る資格はない!」と断られる。なかなかアクの強い先輩だった。

私の同期の女の子が「え~?私見てみたいなぁ」と言った瞬間、先輩は「しょうがねえな・・・」と言いな

もっとみる
私がソフトウェアエンジニアという天職に巡り会うまで

私がソフトウェアエンジニアという天職に巡り会うまで

はじめに今や日本も令和の時代となり、昭和生まれの私もだいぶん歳を重ねてしまいました。

こんな年齢になると、ふと、昔を振り返って人生を整理してみたくなる時があります。

子供の頃は大工になりたかった時は遡り・・・私が小学6年生だった頃。
その当時、私の将来の夢は「大工さん」になること。学年文集にはっきりと、そう書かれています。

私の住んでいた実家の隣家に大工さんがいて、その人はフリーの職人さんと

もっとみる
私が尊敬する上司の話

私が尊敬する上司の話

はじめに
かつての私の上司である広川さん(仮)の話をしたいと思います。

ソフトウェアエンジニアとして私を育ててくれた恩師であり、そして私にとっては職場の父のような存在でした。

年齢は私の一回りちょい上で、それほど歳が離れているわけでもありませんでしたが、大きな身体とガッチリした体格で見た目にも頼りがいのある雰囲気をもっていました。

けれども、そんな広川さんは、まだ50代という若さで早逝してし

もっとみる
私がエンジニアとして挫折した時の話

私がエンジニアとして挫折した時の話

はじめに「コンピューターとの衝撃的な出会い」によって、中学生のときにはソフトウェアエンジニアになるという自分の将来の進路を決めていました。これから進むべき道になんの迷いもありませんでした。

やがて、社会人となった私は、晴れて独立系のソフトウェア開発会社へと就職します。

その頃の日本は経済バブル期であり、日本全体が活気に溢れていました。その中にあってIT業界は産声を上げてから年月も浅く、特に異様

もっとみる