見出し画像

学術で語るなら元を考えるだけでは足りない

という題名にしたのですが、勉強会でテーマがメディアの話を聞いた感想です。
メディアという大きなジャンルの今回は映画にフォーカスして
映像作品の変遷とその歴史的背景の内容でした。
学びなおし 第二回の講座です。



題名の意味

これは、前回の哲学のものにリンクするというか、狙ってその構成にしているのでしょうが・・・

〇〇という内容を考える時に、そこで問われている内容は何だろうと深く掘ってみようという哲学的なアプローチがあります。
これが1回目の内容だとすると。

深掘りして出てきたものに対して、さらにその背景として元になっているものを考えていくのに歴史的に正確な情報が必要になってくる、それを加味しないと深く掘ってみても、本質の見え方を間違えてしまうかもしれない。
ということを考えさせられました。

例えばここで書いている内容であれば、そこまで深刻に調べて書く必要はないのですが(その方が良いのは置いておいて)学術的な立場や状況で話すのであれば間違いなく必要なのだと感じました。

考えるだけでなくそれを元に話をする立場なら、考えるプラス調べて検証する段階も必要だよね、という話です。

キャッチーなインパクトのある問題提起から

”なぜスプラッシュマウンテンはNGで、人魚姫は黒人になるのか?”
という題名でした。

最初は意味がよくわかっていなかったのですが
聞き終わって、気になった部分を自分で調べてようやく理解できました。

何でそこの比較なの?って思われるかもしれませんが
これは両方ディズニーの作品であり(細かい権利持ち先が違うとかは今は気にしないでください)

・スプラッシュマウンテン
というジェットコースターは、元になった映画作品の表現に関して。(南部の唄、という作品です。)
その内容に関して背景解釈と表現が、勘違いを生むとされて公開や供給停止。それに伴ってアトラクションも閉鎖して作り直しの段階になっています。
日本では普通に乗れるのですが、アメリカでの話です。

・対して、人魚姫、要するにリトルマーメイド
ですが
実写化作品がディズニーによって作られ、その主役が黒人であり、舞台にしている場所の背景もどうやら明言されなくても、とある時代のとある国っぽいぞと。
そして、その当時の世界情勢から考えると、あり得ない暮らしを描いている。

歴史の解釈を間違うような表現は批判されて停止させる一方、その要素があるものを新しく積極的に作っている謎構図、というわけです。

意味は理解したけど、そうなった構図が理解できず

リアル系よりの作品とファンタジー系よりの作品だから良いのでは?
というわけでもなくて
どちらもファンタジー要素あり、当時の生活や歴史を感じさせる要素もあり、となっています。

細かい部分を掘っていくとさらに知識が必要な難しい問題に行き当たるのですが、そこまで理解しなくてもとりあえず題名の意味はわかります。

ですが構図が謎で、個人的にはさらに追加で必要だった感覚があります。
基本的に娯楽作品であれ文学作品であれ全て創作であり、事実を書いているものはほぼないという考えを自分は持っています。
だからこそ変な表現や解釈があってもそうなんだなと思うだけで解釈をしています。
だからこそ、今回の、なぜ創作物でそこまで描写の正確性が大事なのだろうと思いました。
制作当時の政治的な背景や、そう思わせたい権力層の流れが介入してくるのはわかります。
それだったとしても、それも込みで視聴するものだと思っているので、謎だったわけです。

要するに理解できなかったのは、映像作品は現実の延長上として捉えるリアリティのあるもの、文化的なもの歴史的なものを残して後生に対して残しておくもの、という感覚です。
これは持っていませんでした。自分は映画を、先ほど娯楽と表現した感覚でいます。映像資料とは別物と思っている、といえば良いでしょうか。

世代的な背景のものなのか、国的な背景が影響しているのか
リアリティのあるもので後生に影響の強い物なので、過去の作品でも掘り起こされて批判される動きがあるようです。
自分が思っているより映画の影響力は大きいようです。
冷静に考え直してみると、元気をもらったり参考にしたりポジティブ方向のものもあれば、反省したり悲しくなったりネガティブな影響もあるので
タイミングとその人の生き方次第では影響が大きいのかなと感じました。

新しい作品にその要素が入る要因とは

これはご存知の方も多いかもしれません。社会的に多様性を受け入れようという動きの勢力が強くなったり、言い方変えればダイバーシティ大事だよと言われたり、VUCAだから色々な面に配慮する必要もあるよと言われたり。
背景はさておき、映画業界の直接要因としてはオスカー、米アカデミー賞の条項が大きいと思います。
作品賞にノミネートされる条件に、多様性の項目を入れました。
配慮が欠けているという前々から批判があったからのようですが、これの4項目中2項目クリアしていないとダメなようです。

その項目として、配役の多様性をクリアするために、(変な表現で申し訳ないですが)謎配役が起きているようです。
オリジナル作品で、設定が決まっていないならどなたが演じていても問題ないと思うのですが、史実ベースのものでも、本来あり得ない配役になるのが問題視されています。
カラーブラインドキャスティングと言われています。

まだ導入して浅い年月なので仕方ないとも思えますが、史実的にはおかしくなったとしても作品の出来や感想はまた違います。
この配役によって、より魅力のある作品になったと評価されている映画もあるようで、そもそも興行収入が上がらなければ娯楽として成り立たないことも考えると、良い面も悪い面も両方あるのだなと感じさせられます。

この辺りの問題を理解するために必要な要素が

本題というか、今回言いたいことです。
時代解釈がおかしい、カラーブラインド等、掘っていこうとするとまず過去の正確な情報が必要です。
時代検証するにも知識がいるし、その違いを気にしたり影響を受ける人たちの立場はどこなのだろうと考えてみると、その考察にもまた知識が必要です。

カラー問題はもっと難しい問題で
国の歴史も、民族の歴史も、ある程度網羅的に知っていて
尚且つ、現地の現代ではどのような意見が出てきているのか、そこに至るまでの歴史的に影響のあった出来事は何なのか。
そもそもの自分達の解釈を掘り進めてみてから、それは世界的に多い意見なのか少ない意見なのか、基準にした考え方は果たしてどこからきているのか。

順序立てて考えて、ようやく意見が言えるのかなと思います。
もちろんそこまで調べて理解していては時間もかかるので、ある程度方向性が決まるまでで止めて意見することも良いことだなと思います。

ですが、立場と場所によって、きちんと調べないといけないし、調べ始めてみると思ったより根深いものもあるんだなと気付かせてもらったのが今回の勉強会でした。

まとめ

今回は内容をまとめて感想、の流れにしなかったので意見を入れつつ書いています。
なのでまとめというほどではありませんが。

一見なんとも思わない比較や表示も、見方を変えるわけではなく、考え方と彫り方の方向性から理解できるという体験が新鮮でした。
神経質そうな話題にこそ熱心な深掘りが不可欠、なのもよくわかりました。
今の時代好きなように調べられるので、国単位としての切り口でも調べて考えて意見を持つことができたら良いなと感じます。

調べる際に参考になりそうな書籍や出来事も紹介されていたので、今よりは少しは知っていこうと思います。

宣伝

noteでは日々学んだことをまとめていますが、読書や勉強会の参加を仕事にしており、時間のない経営者向けに代行でこなしています。
その時々によって提供する速さや内容が変わるので詳しいことは要相談なのですが、興味があれば以下に連絡をいただけると嬉しいです。
お仕事(読書代行、勉強会参加、展示会調査)の依頼や質問やお問い合わせはこちらの公式LINEにどうぞ!

深掘りよりもっと深く捉える視点を提供する ごくぼり
公式LINE

ホームページ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?