第1108回 2021/6/2〜7の歴史ニュース
1、夏の足音
6月に突入したと思ったらもう一週間が過ぎてしまいましたね。
全くの個人的なことですが、毎年6月は体調的にはあまり良くないことが多く、ちょっと憂鬱です。
早く過ぎ去って欲しいとも思いつつ、真夏の暑さもこたえる、そんなお年頃。
さて今回もヘッドラインの後ろのRはコメントをつけてリツイートした際にいただいた、いいねとリツイートの件数、Cはコメントがついたことを示しています。
ちなみに前回はこちら。
2、どれも現代的な課題を提起する
①愛媛県西予市の県立歴史文化博物館で収蔵している絵図や絵巻130点をデジタル化し、Web上で公開 R5
②広島県の安芸高田市で元就の居城だった郡山城跡周辺を精密に計測した「赤色立体地図」をデザインしたクリアファイルやポスターを発売 R5
③江戸東京博物館で「発掘された日本列島2021」が開幕 R5
④タイの首都バンコクにある国立博物館でトナム戦争中に盗まれたとされる二つの寺院の梁を公開 R4
⑤英イングランド東部ケンブリッジシャー州にある古代ローマ時代の墓地3カ所で、頭部を切断された人骨が17体を発見 R
⑥茨城県稲敷市で工業団地建設に伴う5遺跡の発掘調査で、22棟の竪穴住居が見つかったと発表 R8
⑦福島県いわき市のJRいわき駅南口で、磐城平城の内堀とみられる遺構を発見 R8
⑧山形県米沢市で前田慶次の墓?を発見 R10
⑨群馬県前橋市の美術館「アーツ前橋」で、作家の遺族らから預かった作品6点が紛失 R13
⑩三重県甲賀市の「前挽鋸(まえびきのこ)」と関連資料が、日本森林学会(東京)から二〇二〇年度の「林業遺産」に認定 R3
3、話題に尽きない日々
いかがだったでしょうか。
⑨の話題はまさかの預かっている資料を紛失するという事態が波紋を広げています。
廃校に仮置きって埋蔵文化財みたいなことを美術品でもやるもんなのでしょうか。
誰に責任があるのか、という泥かけ仕合を呈していますが、
この博物館かつてない逆風の中にあってなぜ、という気持ちです。
③はこの時期定番の企画展。
学生時代から何度も通っていますが、今年はコロナ禍にあって上京しづらいので
地方巡回展を見にいきたいと思います。
令和3年10月9日(土)~令和3年11月21日(日)に開催される群馬県立歴史博物館かな。
さすがにこの頃であればワクチン接種も進んでいるかと。
⑧は前田慶次ほどの人気者でも墓が特定されていなかったのか、という素直な驚き。まあ認知度が上がったのが最近でしたね。
堂森で有名な武将は慶次しかいない」と強調
というのはちょっと怪しい気が…
まあ地域おこしってことですかね。
そして霜降り肉と見間違えそうな②の赤色立体地図。
最近よく見かけますよね。
何を隠そう、私自身知人のつてで高精細の地図を提供いただいて
町内の山城のデータを展示パネルにしたばかりでした。
これまで見つかっていない山城の痕跡も見出せる例もある様で
研究の進展が期待できますね。
⑦の話題も、最近高輪でJRと遺跡の関係が問題になりましたが
こちらも気になるところ。
市は磐城平城本丸跡地で見つかった御殿跡とみられる遺構について、国史跡指定を目指している。
とのことで、中心部分だけ史跡にして、周辺部とは言え、絵図にしっかり残る内堀跡を記録保存だけにとどめていいのか、議論が起きそうです。
先週も多種多様で驚きの連続でしたね。
今週はどんな話題と出会えるのでしょうか。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
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