第758回 2020/5/19〜25の歴史ニュース
1、新しい生活?
GW終了から2週間が経ちましたが、明日には全国で緊急事態宣言が解除される見通しとのこと、
いよいよ「新しい生活様式」になっていくのかと、戦々恐々としつつも
自分のできることは何なのか、を考えてしまう日々ですね。
さて、今回もヘッドラインの後ろのRはコメントをつけてリツイートした際にいただいた、いいねとリツイートの件数、Cはコメントがついたことを示しています。
ちなみに前回はこちら。
2、今週は9件をピックアップ
①中国河南省鄭州市文物考古研究院が双槐樹遺跡を約5300年前の「河洛古国」の都邑遺跡と発表 R15
②京都府福知山市で「本能寺の変 原因説50 総選挙」を企画 R14 C
③中国新疆ウイグル自治区文物考古研究所は石城子遺跡が後漢時代の武将、耿恭が駐屯した「疏勒城」の跡だと特定 R9
④中国四川省成都市の成都文物考古研究院は五根松墓地で保存状態が非常に良い漢代の墓葬を発見 R21
⑤昨年の台風被害を受けた川崎市市民ミュージアムの修復作業もコロナの影響で停滞 R5 C
⑥エルサレムの嘆きの壁近くに用途不明の地下室を発見 R15
⑦ユネスコが世界の博物館の13パーセントが閉鎖の危機にあると警告 R43
⑧ 滋賀県宝厳寺の国宝「唐門」など4棟の保存修理工事が完了 R7 C
⑨北海道浦幌町立博物館でコロナ関係資料の収集と展示を開始 R6
浦幌町立博物館では、今日からロビーで「『コロナな世相』を語り継ごう」コーナーを設置します。現在博物館に集まっているコロナ関係資料の一部をご紹介しています。今の時代を伝えるための資料収集にご協力ください。 #エア博物館 #おうちミュージアム #浦幌 #うらほろ #学芸員のおしごと pic.twitter.com/GfnTaJR7jv
— 浦幌町立博物館(非公式) (@urahoromuseum) May 19, 2020
3、やっぱりニュースまとめはまとめている方も面白い
いかがだったでしょうか。
やっぱりどうしても海外の話題が多くなってしまうのは
現実逃避したくなっているせいか。
②の「本能寺の変の真相」総選挙はちょっと軽薄な感じがしますが
ライトな歴史ファンにも向けた広報戦略としては注目したい案件です。
同じく自治体の取り組み、という点でいうと⑨の話題。
正確にはニュース記事ではないのですが外せない話題だったので取り上げました。
博物館は歴史を物語る資料を収集すること、が根本にあってこそ。
つい忘れがちですが、このコロナ禍は100年後に参照されるであろう
歴史上の出来事であることは間違い無く、
この一地方博物館が行う取り組みは将来の歴史研究に寄与すること間違いありません。
本来であれば各地で同様の対応をすべきなのでしょうか、どれほどやっているのか。
恥ずかしながら、当町ではまったく意識していませんでした。
東日本大震災の際にあれほど直後の資料を保存していなかったことを悔いたのに
同じ轍をを踏んでしまっていました。
遠く離れた同業者が先進的な取り組みをしていることを
SNSで瞬時に知ることができるのは大きなメリットです。
同じく地方館の話題でいうと、川崎市民ミュージアムでは
修復作業に従事する人の安全確保のために資料保全が停滞しているという状況ですし、
ユネスコが危機感を表明するまでもなく、存続が危ぶまれる博物館は多くなっているでしょう。
本気で生存戦略を練っていかないと生き残れない時代になりました。
さて話題は変わり、滋賀県の竹生島にある文化財建造物の修復の話題。
小説「偉大なる、しゅららぼん」で舞台になっていたことから
前から行ってみたいと思っていましたが
実際に修復後の姿をぜひみてみたいですね。
本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?