第462回 2019/7/30〜8/5の歴史ニュースまとめ
1、猛暑到来
ついに8月に突入しました。
ミヤギでもこの一週間は一気に暑さがきつくなりましたね。
この間にあった話題としてはやはりこちらでしょう。
昨年は候補から外れたので関係者の安堵感はひとしおだったことでしょう。
今年の百舌鳥・古市古墳群に引き続いて世界遺産登録となるでしょうか。
さて今週もTLで見かけた歴史に関するニュースをまとめてご紹介します。
いつものようにニュースの後ろに記載されているRはTwitterのリツイートにいいねとリツイートがついた数、Cはコメントがついたことを表しています。
2、夏休みの展示企画と新発見
①千葉県市川市の市川考古博物館で企画展「大地からのメッセージ」を開催。9月8日まで R47
②中国河南省霊井遺跡で出土した動物の骨片に彫刻の痕か R32
③潜伏キリシタンの関連遺産が来訪者前年比1.5倍、33万人増 R15 C
④和歌山県田辺市立田辺歴史民俗資料館で夏期企画展「闘雞神社の歴史と文化」を開催。9月1日まで R29
⑤長崎県南島原市の原城跡で斜面4カ所が、7月下旬の大雨の影響で崩落 R45 C
⑥青森県弘前市高岡の森 弘前藩歴史館で企画展「日本刀の美」を開催。9月16日まで R38
⑦国立研究開発法人国立環境研究所と国立大学法人帯広畜産大学は生物分布と遺跡分布の統計分析により製鉄など太古の人間活動が現在の哺乳類の地理的分布を説明できると発表 R33 C
⑧佐賀県佐賀市の佐賀城本丸歴史館で企画展。8月25日まで R45 C
⑨京都市の春光院で夜の特別公開を実施 R19
3、来週もステキなニュースと出会いたい
全体的にリアクションは多くないのですが、各地の博物館で夏休みの向けの展示が企画され、その記事への反応が多いように感じます。
ネーミングセンスからプレスリリースのタイミング、目玉となる資料をどうするかなど、
企画側の目線で見てみるのも面白いかもしれませんね。
ちなみにわが町でもささやかながら企画展示をしておりますので、お近くにお越しの方は是非お立ち寄りください。
お時間合えば解説などさせていただきたいですが…
続いては⑤の原城での雨による災害の話題。
梅雨は開けましたが、これから台風シーズンなので油断はできません。
昨日もミヤギでも最大震度5弱の地震があったばかりです。
まずは人命が優先ですが、文化財に被害がなかったかどうか確認しつつ、
被害があればどう復旧するかを考えることになります。
そして次に人災の話題。
⑦でご紹介した古墳時代と近世の製鉄によって環境が破壊されたことを分析した研究のプレスリリースは個人的には衝撃でした。
製鉄に限らず、陶器を作るのも、海水を煮詰めて塩を作るにも大量の燃料を必要とします。
それによって樹木が伐採され、環境には大きな負荷がかかることは容易に想像ができます。
塩づくりなんてこんな狭い範囲になんでこんなに分布しているんだ、と思うほどですが、それは薪を採り尽くしたら次の場所に移っていたからなのでしょう。
イメージとしてはあったことを、野生生物の分布を分析することで明らかにする、それは画期的な方法です。
細かく見ればデータの信頼性について疑義がでてくることは予想されますが、
一番大事なことは、最初に挑戦して道を拓くこと。
今後の展開に期待ですね。
ぜひみなさまの気になったニュースも教えてくださいね!
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