第681回 2020/2/25〜3/1の歴史ニュース

1、踊らされないよう軸をしっかりもって

毎週月曜日はフォロワーさんたちがTLに流してくれた

歴史ニュースをまとめてご紹介します。

一回につき10件程度ご紹介に留めていますので

少しタイムラグが発生しているのはご容赦ください。

ヘッドラインの後ろのRはコメントをつけてリツイートした際にいただいた、いいねとリツイートの件数、Cはコメントがついたことを示しています。

2、今回はリアクション数が多め

①青森県史編さんが終了後はどうなるのか R44

②長崎県で諫早家文書を県指定文化財に R35

③島根県出雲市のJR大社駅の保存修理2020年度に開始 R33 C

④山形県鶴岡市の酒井家墓所維持管理費用のクラウドファンディング326万5000円を集める R30 C

⑤大阪府池田市の逸翁美術館で企画展「百鉢展」を開催。3月15日まで R14

⑥奈良県天理市の櫟本チトセ遺跡で古墳時代の井戸から銅鏡出土 R76

⑦ローマの創始者ロムルスの墓を発見か R45

⑧東京国立博物館で特別展「国宝鳥獣戯画のすべて」を開催。2020年7月14日(火)から8月30日(日)まで R89 C

⑨岩手県遠野市で太陽光発電施設を規制する条例制定へ R31 C

⑩京都府亀岡市で明智光秀の書状など4点を市指定文化財へ R57 C

3、明鏡止水のごとき信念を

いかがだったでしょうか。

貴方の気になる話題もあったでしょうか。

もっともリアクションが多かったのは⑧の鳥獣戯画の展示について。

やっぱりみんな好きですね。

漫画の元祖とも言うべき名作。

そして動く歩道的な鑑賞方法にみなさん興味津々。

この展示が始まるころには平穏が戻ってくることを願います。

続いては⑥の井戸跡から銅鏡が出土したという話。

ついこの間体験教室で鏡づくりをやってきたところなので

すごくタイムリーな話題でした。

明鏡止水、という言葉もある通り、鏡は水のイメージが強く、

井戸から出土しているとどうしても何か祭祀的な行為があったことを想像しちゃいますよね。

個人的には①の県史編さんが終了した後、体制はどうなるのかは気になりました。

全36巻という膨大な記録にも驚かされますが、それでもまだ採録されなかったものもあると関係者にうかがったことがあります。

Web上での発信についてもデジタルアーカイブシステムという形で公開しており、

全国に誇れる業績であることは間違いありません。

それでも事業が終了すれば

優れた編さん体制は解体されますし、編さんの元となった資料も

散り散りになってしまうのは残念です。

県レベルでそうなんですから

地方零細の自治体では推してはかるべしというところでしょうか。

公文書管理の問題は例の政治問題でもクローズアップされましたが

アーカイブに対する知識がある専門家が地方にも配置されて

歴史的に貴重な公文書を守るような体制がしっかりできれば

自治体史編さんの事業に関連する文書自体が資料になるような時代が来るかもしれません。

私のような地方の末端にいる学芸員はまずは遺すこと、

今よりは次の時代の方が環境がよくなると信じて次につなげることを優先してやっていくべきだと思いを新たにしました。


本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございます。

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