第1049回 2021/3/16〜22の歴史ニュース

1、怒涛の3月の真っ只中で

土日は地震対応からの、本日は町の文化財審議委員会をこなして、なんだかヘトヘトです。

あと一週間ほどで今年度も終わるなんて信じられませんね。

さて今回もヘッドラインの後ろのRはコメントをつけてリツイートした際にいただいた、いいねとリツイートの件数、Cはコメントがついたことを示しています。

ちなみに前回はこちら。

2、展示会のおしらせが多い

①三重県桑名市博物館で桑名藩士がのこした「桑名日記」を展示 C7

②鳥取市の県埋蔵文化財センターで速報展「青谷古代山陰道と鹿野戦国クシナ城inまいぶん」を開催。5月9日まで R5

③京都文化博物館にて特別展『よみがえる承久の乱―後鳥羽上皇 vs 鎌倉北条氏―』が開催。5月23日まで R23

④三重県桑名市博物館で立見尚文を紹介する展示を開催。4月11日まで R9

⑤鳥取県三朝町で、中世の「氷室」跡とみられる石組み遺構を発見 R12 C

⑥兵庫県朝来市埋蔵文化財センター「古代あさご館」で、兵庫県指定文化財「絹本著色仏画十二天像」の企画展を開催 R5

⑦長野県北部地震から10年、村史編纂へ R11 C

⑧8世紀初頭に焼失したシルクロード都市遺跡「カフィル・カラ城」(ウズベキスタン)で、王の離宮から食料庫跡を発見 R3

⑨山梨県甲州市の恵林寺に伝わる「武田不動尊」の年代を特定 R17 C

⑩埼玉県入間市博物館で企画展「東日本大震災 写真パネル展」を開催。4月11日まで R4

3、歴史で照らされる未来

いかがだったでしょうか。

実際に配信されたのが3月11日前後のニュースばかりなので、

東日本大震災に関わる話題もありましたね。

⑩は実際に震災での被害を直接は受けていない館ですが

同館は新型コロナウイルス緊急事態宣言を受けて臨時休館中だが、震災の記憶を次世代へつなげるため、この企画展のみ入場無料で開催する。

という粋な計らい。

博物館のあるべき姿をみた思いです。

個人的には⑧も気になりました。

シルクロード交易で栄えたソグド人の都市で、710年には滅ぼされたといいますから、日本で言うと飛鳥時代から奈良時代にかけてのころ。

ワインや蜂蜜が入っていたとみられる容器や、炭化した麦やアワなどの穀物も出土。

という食事風景まで想像できるような良好な資料です。

そして⑨の「武田不動尊」。

もとより武田信玄の姿に似せて作られた、と言い伝えられてきましたが、

ファイバースコープで仏像の内部を探り、

元亀3年という信玄がなくなる直前の年号が記されていたことを発見したとのこと。

年代的には上記言い伝えにも矛盾しない、それどころかよりリアリティさえ持たせてくれるような成果ですね。

他の話題は今後行われる展示会のお知らせが多かったようです。

とはいえ、コロナ禍はまだまだ恐ろしく、予定していた会期通りにできるかにはちょっと不安がありますね。

この「閉塞感」を記録するのも学芸員の仕事、とおっしゃていた方がいました。

私は何を記録すべきか。


本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。







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