第1382回 2023/8/5〜12の歴史ニュース

1、新たな挑戦

先週前振りしたいいこと、とはこちらでした。

ずっとリスナーとして愛用していたVoicyというサービスに

配信者として登録してもらうことができました。

実はこれまでも何度か応募しておりましたが、ようやく承認された、と言うことでした。

とりあえず一週間毎朝配信しておりましたので、お聞きいただけると幸いです。

このnoteで記事にしたものの読み上げが中心です。

さて、いつものようにヘッドラインの後ろのRは(旧Twitter)でシェアした時のリアクション数、コメントが付いたらCと表記しています。

前回はこちら。


2、ニュースヘッドライン

①徳川慶喜の子孫が「家じまい」を発表 R5

②福井県鯖江市の天神山古墳群三ツ禿支群13号墳出土の遺物から「鉄鐸」があることを発見 R2

③奈良市の唐招提寺金堂で柱に爪で落書きした少年を聴取 R17 C

④2024年1月から東京国立博物館で特別展「中尊寺金色堂」を開催 R19 C

⑤岩手県平泉町の毛越寺庭園で樹木火災の跡を5か所を発見 R16

⑥埼玉県行田市の長光寺で阿弥陀堂の厨子から「三つ葉葵」が発見され、製作年代特定へ R20

⑦岩手県立博物館が県内の自治体と文化遺産防災マップを運用 R28 C

⑧スペイン南部のセビリア近郊で豪華な副葬品を持つ墓の被葬者が女性であることが「プロテオミクス」で判明 R12

⑨鹿児島県大和村で本物の土器を使った出前授業 R5 C

⑩山梨県の本栖湖湖底遺跡の調査で縄文中期や古墳時代前期の土器を発見 R6

3、多様な見方があってこそ

いかがだったでしょうか。

個人的には⑧の「プロテオミクス」の話題が気になります。

つい先日、日本の縄文時代でこの技術を使ってわかってきたことについて講演を聞いてきたばかりでした。

講演された山田氏が従来の考古学的手法を否定するのではなく、検証することで補強することもできる、といっていたのが印象的でした。

あとは反応が大きかったものとして⑦の文化遺産防災マップの話題です。

情報共有の必要性と個人情報保護の両立、という課題に対し

関係者のみの情報公開

という回答を示すというものでした。

指定文化財、というのは自治体が責任を持って守る、という姿勢を示すものでもあるので、その代償として一定の情報公開がなされてしまうのはやむを得ない部分もあるのではないかと思います。

国民の税金を原資とした補助金を投入して修理を行なった文化財をどこにあるかも公開せずに秘蔵してもいいものだろうか、という問題はあるでしょう。

最後に③の話題。

文化財とイタズラ、落書きの話題はいつもこと欠きません。

被害者であるお寺の僧侶は

悪意がないとはいえ、残念で悲しいできごと

と捉えるだけしかできませんが、なんともモヤモヤしますね。

故意でやっていることに対しては、しっかりと罰則を課していくべきだと思いますね。

一方で「落書き」自体が遺物として価値を持ったものになっている場合もあります。

難しい問題ですが、いろんな見方があるからこそ面白い、ということもあります。

本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

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