『トム・ソーヤーの冒険』がふつうに読めない
『トム・ソーヤーの冒険』は個人的にひじょうに読みにくい作品だった。もちろん作品のせいではない。ぜんぶ自分のせい。読んだタイミングも関係しているかもしれないが。
だれもが知る児童文学ということで気楽に読みはじめたら、1870年代の原文の雰囲気が再現された重厚な文体。漢字だらけで地の文が黒々としていて、内容がすっと頭にはいらない。しかも、トムをふくむ男の子たちがネズミやネコの死骸にダニなんかをおもちゃにして遊ぶ場面がしょっちゅう出てくる。でも、ある程度まで読むとそれにも慣れた。