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【オンラインイベントレポート!】2022/9/5開催【産地のプロ×アパレルD2C経営者が語り尽くす! 「サステナブルなファッションビジネス」のあり方とは?】

今回は、株式会社糸編代表の宮浦晋哉氏とアパレルブランドのD2C経営者でGOZEN代表でもある布田尚大氏がサステナブルなファッションビジネスのあり方について対談したオンラインイベントのレポートします!


本記事のライター K

GOZEN主催イベント「サステナブルなファッションビジネス」のあり方とは?

繊維業界、ファッション業界のプロフェッショナルである御二方が、川上から川下までの距離が長いファッション業界にどのような課題があり、ファッション産業におけるサステナブルとはどんなものだとお考えなのかをざっくばらんに語っており、非常に勉強になるイベントでした!
対談で扱われたトピックをいくつかピックアップし、それぞれまとめてみたので、見逃した方はぜひチェックしてみてください!

1.ファクトリーブランドについて

日本全国津々浦々に存在する繊維産地と企業たち。元々モノづくりを主体とする彼らがファクトリーブランドを立ち上げ、継続していくには何が必要なのか?また、苦戦してしまう理由はどこにあるのか?が1つ目のトピック。

宮浦氏曰く、成功しているファクトリーブランドでは、会社の後継者が意欲的に動いていることが多いのだそう。確かに、モノづくりの基盤がしっかりありながら、若い世代が後継者としての立場を活かして新規事業を立ち上げていくのが最もスムーズに話が進んでいきそう。
逆に、苦戦してしまうファクトリーブランドは、昨今のファクトリーブランド立ち上げのある種の流行に安易に乗ろうとしてしまったり、マーケティングやコスト面での施策が不十分だったりすることが多いのだとか。
作って終わり、だったところから売り方や見せ方についてまで戦略を立てる必要があるため、不慣れな領域についてもしっかりと調査することが重要なのですね。

2.産地×インフルエンサー

製造までは出来たけど、発信力がまだまだ足りない…となった時にインフルエンサーの力を借りよう!となるのは最近では多いのではないでしょうか?
発信力のある方と協業すれば大きなリターンも期待できますが、インフルエンサーも多種多様であり、どの方と組むのかで大きく結果は変わるもの。

対談の中では、やはりターゲットに合わせたインフルエンサーの選定が大切であり、なにより長期的な視点に立った時にインフルエンサーの興味のベクトルが一致しているのが重要だと宮浦氏は仰っていました。
自社のファンに製品の魅力を伝えるのが目的である以上、それを伝える役割を担ってもらう方にも魅力的に感じてもらうことが重要なのですね!

著名なインフルエンサーやデザイナーの名前を借りて売っていこうと安直に考えるのではなく、あくまでもクリエーションの良さを上手く伝えていこうという姿勢で発信力のある方を起用していきましょう!

3.産地の課題とニーズ

宮浦氏が代表を務める株式会社糸編では、メディアや「産地の学校」の運営など様々な手法で繊維産地の魅力を伝え、国内のモノづくりの発展に取り組んでおり、その中で繊維産地の課題も見えてくるのだとか。
課題はいくつかのステップに分かれており、

  1. 自分たちの強みを理解しきれていない

  2. 製品を作るにあたって、OEMなどの受託加工か自分たちで製品化するかの二者択一だと思い込んでしまい、他の選択肢を取れない

  3. ブランドのデザイナーの選定が社長やその身の周りの方など狭い範囲で行われているなど外部の人間の巻き込みが少ない、

などが多くみられるのです。
そもそも、上記のステップを解決してファクトリーブランド化する以外にも、ツアーやワークショップの開催、SNSの活用などの方法で工場の魅力を伝えることもできるので、そういった意味でも視野を広く持つことが大切なのですね!

4.公的機関の地方アパレル産業への施策の所感

地方のアパレル産業の市区町村や都道府県などとの一体となった取り組みとしては、町おこしやフェスの開催など町をあげての観光産業化がトレンドだと宮浦氏は語り、成功事例もいくつかあるそう。

そうした町おこしを単発で終わらせず、持続させていくには公的機関との
連携も重要になります。ですが、役所内での2~3年での人事異動で長期的な企画が組みにくいにも拘らず、役所としても何らかの施策を立てる必要があるというジレンマがあるのだとか。
地域ごとに異なる課題を抱えている中で、そうしたジレンマを乗り越えつつ斬新な企画を組んでいくことが、アパレル産業にも役所にも求められているのですね。

対談の中では、他にもたくさん貴重なお話が聞けましたが、申込者限定の
イベントだったのでレポはここまで。
特にファクトリーブランドや地方で繊維業、アパレル業を営んでいる方には参考になるトピックが非常に多いと感じたので、今後も宮浦氏や布田氏によるイベントがあった際はご覧になって損はないと思います!
ぜひ申し込んでみてください!

まとめ

私たち、tunageruも日本国内の繊維産地の皆様と連携して活動させていただいたりしているので、大変興味深い内容でした。課題が多いと言われる繊維産業ですが、みなさんと協力して盛り上げていきたいですね。

関連リンク

株式会社糸編(https://ito-hen.com/
GOZENhttps://gozen.drapology.jp

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