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杉山神社大集合!

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古墳巡りで出会った杉山神社。鶴見川水系を中心に40社ほどが存在する超ローカル神社。高台の上や崖の下や鬱蒼とした森の中にある鄙びた杉山神社たちをコレクション!
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#鶴見川

杉山神社・事始め

ハァ〜♪ 社務所もねぇ!御神籤もねぇ!賽銭箱も見たことねぇ! 丘の上、崖の下、森の中にしか建ってない! (吉幾三「オラ東京さいぐだぁ」のメロディで) そんな替え歌がピッタリな鶴見川水系にしか存在しない超ローカルでマイナーな杉山神社。古墳散策で出会った愛すべき神社をこのマガジンでまとめていきたいと思います。 杉山神社とは現在、主に鶴見川水系流域に49社もあり、他の地域には存在しない。 新編武蔵風土記稿(幕府が1810〜28年にかけて編纂した地誌)には、橘樹郡37社、都筑郡

プロローグ 鶴見川遺跡紀行(1)

鶴見川って汚い川?いいえ、200万人の生活を潤す憩いの川です。 前々回の矢上川、前回の早渕川遺跡紀行に続くシリーズ第三弾。 今回は、ついに鶴見川本流を巡ります。 まずは、鶴見川のご紹介から。 一級河川・鶴見川ちなみに、H27年の流域人口は約196万人。流域人口密度は8230人/㎦。 【ご参考】 鶴見川マスタープランH27年版 今も汚い川?かつて、鶴見川は一級河川・汚い川トップ3圏内に常にランクインしている悪名高き川でしたが、最近ではそのような話題は耳にしなくなりまし

祥泉院遺跡 鶴見川遺跡紀行(13)

鶴見川遺跡紀行(8)〜(12)までは上流域東岸を進みましたが、これからは西岸を進みます。 一応、前回(12)の記事↓ 距離的に近い遺跡の記事↓ 今回の目的地である祥泉院遺跡は、稲荷前古墳群の対岸に位置します。 みたけ台この地域は、現在「みたけ台」と呼ばれています。 青葉区には〇〇台とか〇〇ヶ丘、〇〇野などの区域名が多く、しかも、〇〇が植物であるケースが大半です。ニュータウン構想で、緑と花が豊かな美しい街をイメージして命名されたようです(特にT急沿線での美名採用率が高

杉山神社コレクション

鶴見川遺跡紀行に引き続き、これまた放置気味の杉山神社シリーズ。 鶴見川流域に40社以上(神社合祀前は最大70社以上)も存在し、周辺の歴史を語る上で避けて通れない杉山神社とその謎。 延喜式神名帳に記載された「杉山神社」が一体どこなのか?流域に広がった理由とは? その謎に迫るため鶴見川を遡り各社を巡り続け、これまでに有力候補とされる数社(論社と呼ばれる)について個別の記事にしてきました。 しかし、それ以外の杉山社については記事にすることもなく、写真は未だ我がスマホの中に眠っ

鐵神社の話 ふたたび

気になる名前のあの神社の後方には…実は! 鉄と書いて「くろがね」と呼ぶ鶴見川上流の町。 この地には鐵(くろがね)神社というカッコイイ名前の神社があり、しかも、その前身が杉山神社(杉山明神)という… 前回は「くろがね」という地名の由来にフォーカスして記事を書きました。今回は、ひょんなことからゲットした情報を元に、再度、鐵神社について迫ります。 学園内の古墳?最近、鉄町にある桐蔭学園高校出身の若者と話す機会がありました。同校は文武両道の校風で、ラグビーとサッカー、野球は全国

三輪椙山神社

「杉」か「椙」か?一体、何がルーツなのか? 西谷戸横穴墓群からスタート。 丘陵のヘリに沿って進むと、いかにも旧道らしい三叉路が現れます。それを左に曲がってすぐの場所に、奥まった感じで鎮座しているのが三輪椙山神社です。 三輪の由来町田市東部の突端部。鶴見川に接したこの地域は「三輪」と呼びます。 「三輪」自体は珍しい地名ではありませんが、どのような由来があるのでしょう。 ・大和三輪説 一説に、奈良県の三輪山が由来と言われています。 三輪町の南西には奈良町(横浜市青葉区

佐江戸杉山神社 佐江戸城址

今回は、杉山神社と佐江戸城址巡りがセットでお得! 前々回に引き継ぎ、鶴見川中流域の終点、佐江戸町を散策します。 ここには、杉山神社と中世の城が同居している佐江戸城址があります。小机城との関係や後北条氏家臣の猿渡氏など気になることがいっぱい。 鶴見川から出発。落合橋から中原街道を右(下流から見て)に進むと、人気そば店「味奈都庵」が見えます。後方の高台のさらに先が目指す場所。 台地のヘリに沿って中原街道を進むと、急に片側一車線の細道に。中世の街道がそのまま車道になった雰囲気

大熊杉山神社・折本貝塚・折本西原遺跡 大熊川紀行

今回は、これまで全く行ったことのないルート、いつもと反対側の鶴見川左岸(上流を背にして左側)を巡ります。 新横浜の多目的遊水地周辺。 なんだかすごくイイ感じだったので、思わず撮った写真です。 正面に亀の甲橋、奥には丹沢の山々。手前のオブジェ風の建造物は、高速神奈川線の新横浜換気塔。グッドデザイン賞を受賞しています。 こんなに天気の良い日は、気分もあがります。 大熊川 鶴見川と支流の大熊川との合流点です。 高速のトラス橋で押しつぶされそうな大竹橋、桁下高さ制限2.3m。バ

新羽杉山神社・西方寺横穴墓群

今回、杉山神社巡りで港北区の新羽へ来ました。 この地区には2つの杉山社があるので、まずは新羽町へ向かいます。(下図の右下のマーク) 鶴見川から行くなら、新羽橋から新羽駅方面に進み、大きな木が目印の旧道っぽい細道を入ります。不規則な辻になっている場所が神社の入り口です。 古道には、食い違い十字路がよく見られます。憑き物が入って来ないようにするとか、鬼門を避けるとか様々な理由があるようで興味深いです。 新羽杉山神社新羽郷の総鎮守社です。 一の鳥居からは平らな参道があり、

樽町杉山神社〜熊野神社市民の森

樽町杉山神社トレッサ横浜の帰りに師岡杉山神社に寄ってみました。 トレッサの裏道を進むと集合住宅の合間に…細長い参道が。 奥に入ってみると 樽町杉山神社です。 鳥居のそばに3本の銀杏の大木。 後ろに森を背負って、さらに後光が差してきて神々しい。 現拝殿は平成14年建造。 明治6年(1873)に樽村の村社となり、現在は樽町全町の鎮守となっている。創建年代は不詳だが、応永年間(1394~1428年)には既に創建されていたといわれる。祭神は日本武尊(明治以降に奉られたも

杉山神社の謎 早渕川遺跡紀行(5)

鶴見川に40社以上!杉山神社軍団大集合の訳は? 早渕川親水公園また、早渕川に戻ってスタート。 歴博通りの下をくぐると 早渕川親水公園が見えます。 その先はブルーライン・グリーンラインの高架。 着工時期が異なるためか二路線の高架が分かれ、中央の空間がセンター北駅と南駅をつなぐプロムナードになっています。この両商業地域を一体化する都市デザインが、地域を繁栄させた一因かも知れません。 (遺跡のことも少し考えてほしかったけど.…) 区役所通りに出ました。左に緑のモフモフが見