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人生で一冊も本を完読できなかった私が、1ヶ月に30冊の本を読めるようになった理由

もし、このnoteを読んでくださった方の周りに本嫌いの方がいたら、ぜひ伴走してあげてほしい。
そんな思いをこめて文章を綴りました。

はじめまして。
つむぎ(@tumugi_607)と申します。

少しだけ私の自己紹介をさせてください。

私はもともと文字を読むことが苦手で、1冊の本も読めませんでした。

学生時代は遊びに明け暮れており、ほとんどまじめに勉強に向き合ったことがなかったため、偏差値38の高校卒という最終学歴の持ち主です。

とにかく文章を読みたくなかったので、自ら何かを学んだり調べたりせず、人との会話で得られる情報だけを頼りに生きていたんです。

そんな中、幼なじみである親友は、私にいろいろなことを教えてくれていました。
私がわからないことも真剣に聴いてくれて、いつもいろいろなアドバイスをしてくれていたんです。

親友は私と違ってとても頭がよく、誰もが知っているような大学を卒業しているしっかり者。

さらには、親友はかなりの読書家で、彼女の家の本棚にはたくさんの本が並んでいました。

そんな親友の家に遊びにいったある日。

私はふと彼女に「こんなにたくさんの本を読んでおもしろいの?」と聞いたことがあったんです。

親友は少し何か考えた顔をして、「本っておもしろいんだけどな・・・」としばらく黙っていました。

◆◆◆

その数日後、親友とカフェでお茶をすることに。

「この前の私の発言で、親友の気分を悪くさせてしまったかな・・・」と後悔していたので、まずは謝ろうと思っていた矢先・・・。

親友は、急にカバンの中から1冊の本を取り出して、「この本、よかったら読んでみてほしい」と私に手渡してきたのです。

「えっ?」と困惑した私。

「ありがたいけれど、私は本を読めないし・・・」と返事をしようと思って、何気なくその本のページをめくったとき、びっくりしました。

その本のいたるところに蛍光ペンでマーカーが引かれていたんです。

マーカーだけではありません。
その本のあらゆる場所に付箋紙も貼られていました。

「??」

困惑する私に対して、親友は笑顔で言いました。

「本を読むのがツラいんだったら、私が読んだ道を辿ってみて」

◆◆◆

その日の夜、私は親友が言った言葉の意味がわからずにいました。

でも、せっかく親友が私のために選んでくれた本。

少しだけでも読まないと申し訳ないな・・・と思い、何気なくページをめくり始めました。

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「やっぱり文字は苦手だな・・・」

そう思いながら読み始めた本でしたが、その日はなんだかいつもと違う感じがしました。

最初は読むのがツラかったはずなのに、親友が引いてくれたマーカーが示す文字を追っていくと、内容が頭に入ってきたのです。

そして気がつくと、私はその本を最後まで読み終えていました。

本を読み終えた頃には、窓の外は明るくなっており、多分4、5時間は読んでいたと思います。

眠たいはずなのに、私はなんだかうれしくて眠れませんでした。
なぜなら、人生で初めて本を読み終えることができたからです。

そして私は親友が言ってくれた言葉を思い出しました。

「本を読むのがツラいんだったら、私が読んだ道を辿ってみて」

そう、親友は私が本を読めるようにと、マーカーを引いて、本の中で道案内をしてくれていたんです。

今思うと、私が本を読めなかった理由には、一人で文章に向き合うことへのさみしさがあったのかもしれません。

文章に慣れている方であれば、書き手の気持ちや温もり、込められた思いを言葉や文脈から感じ取れると思います。
けれども、文章に馴染みのない私にはそれができませんでした。

文章を頭の中でイメージに変換したり、言葉自体の意味を理解することで必死だったので、「言葉や文脈に込められた思い」を感じとることなんて到底ムリだったんです。

少し大袈裟にたとえるなら、日本語の通じない国に、たった一人で放り出されたような感覚。
言葉を理解するのに必死で、相手の思いまで感じとることができず、読書することに対し孤独を感じていたのだと思います。

だから、文字が並んでいるのを見るだけで拒絶してしまっていたんです。

けれども、親友が付箋紙とマーカーで「ここが大切だよ」「ここがおもしろいところだよ!」と伴走してくれたことによって、さみしさを感じずに最後まで読み進められたんです。

その日から私は少しずつ本を読むようになりました。
まずは自分の力だけで、「1ヶ月で2冊読んでみよう」と徐々に目標を高めていったのです。

最初は読むのに苦労しましたが、1冊の本を読めたという経験が私の自信につながり、いつしか私は、1ヶ月で30冊の本を読めるようになっていました。
1日で1冊の本を読めるようになっていたんです。

さらには、「私もいつか本を書けるような人になりたい」と思い、文章の書き方を学びはじめるようになりました。

文章を書くことは本を読むことと違った難しさがあります。
この記事は自分の拙い文章力で一生懸命書いた記事ですが、正直、人様に見せられるような文章になっているかわかりません。

でも、親友がくれた勇気とともに、私の読書体験をnoteに綴ってみようと思いました。

本を読むようになってから、大きく変わったことがあるのでまとめてみます。

・考える力がつき、深い思考ができるようになった
・選ぶ言葉が変わった
・物事を途中で投げ出すことがなくなった
・独学ができるようになった
・自分の中の語彙が増えた
・さまざまな分野の知識が増えた
・相手の気持ちを考えられるようになった
・特定の人の意見や、偏った意見に縛られることがなくなった
・話の要点がわかるようになった
・ひとりの時間を楽しめるようになった
・自分の気持ちを言語化できるようになった

ちなみに、親友が選んでくれた本はこちらです。
『読書する人だけがたどり着ける場所』

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この本の中で、今でも私の心に残っている言葉があります。

「深いところへ潜りにいく人はあまりいません。
潜れば、まだ見たことのない深海魚に出会えるかもしれないし、知らなかった世界が広がっているのに」

たくさんの素敵な言葉が綴られている本ですが、この言葉には親友の思いが重なっているように感じました。

これから私は、できるだけたくさんの本を読んで知らなかった世界に潜り、まだ見たことのない深海魚に出逢いにいきたいなと思っています。

本を読むきっかけをくれた親友には感謝しかありません。
本当にありがとう。


ここまで読んでいただきありがとうございました。

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最近Twitterも始めてみたので、この記事を読んでくださった方は、よかったら感想をいただけるとうれしいです。
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