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tumugi
2015年1月30日 10:42
この地に生まれて良かった。天と地に四季がある。内なる者と対峙するには、天に救いを求め自身の内に大きな四季を起こすしかないだろう。そこに時の経過は関係ない。強風に大粒の雨、海を荒立て渦潮の中を回転し大地に放り出され焼け付く日差しを浴びる。天を舞い地を這う者達は優しく、ぼくの思いを察しロープをついばみ食い噛みちぎってゆく。固いロープは朽ち果てバラバラと体から剥がれ落ちてゆく。心は傷跡だらけだった。
2016年1月8日 11:39
初めてロバを見た子供の頃を思い出す鳥が餌をついばむ程に頭を垂れていて視線は動く事なく一点を見つめている顔を見せてくれないので地に手をついて覗き込む長く密集したまつ毛に守られた瞳は真っ黒で大きく美しく潤んでいた ねぇどうしたのお馬さん。なぜうつむいてばかりいるの?なぜ泣いているの?大人が教えてくれたお嬢ちゃん、そいつは馬じゃないんだよ。人間の荷物を運ぶロバっていう動物でね、こ