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院卒で研究職に就くはずの人生プランが、「なんとなく」の出会いで大きく変わった話

初めまして。
わたしは地方大学院理学研究科の2年生で、来春からビジネス職(文系職種、IT系)への就職が決定しています。
大学院まで進学したわたしが、研究とは擦りもしない職種、業界に就職するに至ったこの経験が、誰かの選択肢を広げるきっかけになればと思い、noteを書いてみます。

自己紹介

わたしは片田舎の、ごく一般的な家庭に生まれました。
小中は学区内の、高校も自転車で通える県立の高校に通いました。
両親ともに理系であったため、高校の文理選択も理系であること、
そのまま興味を持った分野を志望することになんの違和感も抱きませんでした。
大学はそれほど実家から遠くない、地方の国立大を受けました。
学部学科も、大半が院に進学し、そのまま研究職に就くのが当たり前。
わたしはずっと「当たり前」に目の前にあった「選択肢」を「選んで」いました。

2021年5月、就活開始?

研究室のOBOGに倣い、わたしも5月頃から就職活動を始めました。
始めたといっても、当初は当然のように専門分野に関連したメーカーの研究職に就くと思っていたので、
それら関連メーカーのインターンシップに応募したり、なんとなくエントリーシートを書いてみたりするくらいです。
ただそのインターンシップも、選考の結果は奮いませんでした。
当然です。わたしはその時「自分」のことがまるでわかっていませんでした。
今読み返すのも憚られるくらい、薄っぺらで浅い理由の応募書類でした。
夏のインターンシップの連敗で流石に焦りを覚えたわたしは、いくつかの就活サイトに登録しました。
その就活サイト経由で紹介された、就活支援サービスのメンターとの出会いで、
わたしの人生は大きく変わりました。

8月、「就活支援サービス」を知る

わたしはずっと無知で、臆病で、でも好奇心は旺盛でした。
就活支援サービスの存在を初めて知り、「なんとなく」オンラインの説明会に参加しました。
でも参加中は正直「(研究職志望の自分には)関係のないサービスだな」と話半分に聞いていました。
オンラインの説明会も実は、zoomの接続をいつ切ろうか、タイミングを狙っていました。
でも「なんとなく」、ほんの気の迷いで最後まで参加し、アンケートに回答したことで、
後にわたしのメンターになってくれる仁さん(名前を出していいと言われたので!)とのzoom面談を約束してしまいました。
今思い返すと、わたしは最初の面談から随分失礼な学生だったと思います。。笑
学生が無償で受けられるサービス、というものへ疑いの目を持っていたので、
序盤から「なんでこのサービスがビジネスとして成り立ってるんですか(騙されないぞの意志)」と質問したり、
メーカー希望の意志を頑なに曲げなかったり。笑
そんなわたしに対して仁さんは(多分面倒ではあったけれど、見かけ上は)面倒くさがらずに対応して下さいました。
なかでも「学生さんからお金取れるなら取りたいくらい(のサービス)」という(冗談半分だとは思いますが)あまりにも正直な言葉は、わたしの警戒心(失礼)を解くきっかけになりました。

メーカーの研究職はサービスで紹介できる枠とは異なっていたのに、
仁さんはその後も何度かzoom面談の声がけをして下さいました。
「研究室」という閉鎖された環境で、「研究職」以外の選択肢の話題すら出ない日々のなかで、それまでの「当たり前」通りに「研究職につきたいです」と豪語しているわたしに対し、
「何で?」「どうして?」
と問い続けて下さる存在はとても貴重でした。
そのころはもう8月、秋冬のインターンシップの募集が始まっていました。

12月、ビジネス職へ、舵を切る

仁さんからの「なぜ研究職に就きたいの?」という問いに対し、わたしはずっと、納得する答えが出せませんでした。
自分のことなのに、出てくる答えは薄く、手応えの無いものばかり。
「院進したら、研究職に就くのがほとんどだから」
「今していることを生かすには研究職が順当だから」
「大学院の学費を出してくれた親に申し訳ないから」
「今の研究生活は充実しているから」
それが「本当の」答えではないことは、わかっていました。
ひたすらに自問自答しました。
「『なぜ』を繰り返すこと」って、よく聞く方法です。
わたしも就職活動を始めた最初の段階からずっと意識はしていました。
でも、その「なぜ?」の問い方に苦戦しました。

とりあえず、リアルでの味方がいない(同期は全員メーカー研究職で就活をしており、教授にはなぜか研究職として一定の期待を寄せられていたため、ギリギリまで言い出せませんでした)わたしは、仁さんに全幅の信頼を置く覚悟を決めました。
「自分が知らない業界、業種を知りたい」と伝え、紹介していただいた企業のオンライン説明会を片っ端から受け、自分の中の「違和感」や「わくわく」に「なぜそう感じたのか」と投げかけることで、言葉にしていきました。

こうして、仁さんに出会ってから約3ヶ月かけて、わたしは「研究職」であることよりも大切にしたい軸があると、自分の中で言語化、納得していきました。
完全にビジネス職での就活へと舵を切ったのは、修士1年生の冬のことです。

2022年春、就活終了

結果として、志望企業は2社に絞られ、内定を頂くことのできた1社を承諾することで、わたしの就活は終了しました。
つまり、他の就活体験記のように複数の選択肢(内定)があって〜とか、運命だと思った第一志望に!といった、所謂「大成功!」な就活の終え方では正直ありません。
しかし、わたしは「ビジネス職」へ進路の舵を切ったこと、この選択には微塵の後悔もありません。

今自分が見ている「選択肢」に「違和感」がある人はいませんか。
それは本当にあなた自身が「選んだ」ものですか。
「なぜそれなのか」に対し、納得する答えは、そこにありますか。
「なぜ」に実直に向き合い続けると、最終的に「それが自分の幸せだから」にたどり着きます。
「自分の幸せ」は結構漠然としていて、叶えるための手段は数多あります。
今の選択肢でもその幸せに向かえるなら、それは素敵な選択肢です。
ただ、その「選択肢」以外の道に目を向けたことは、本当にありますか。
ただ「視界にある」ことと、実際に「選ぶ」台に上がることって、結構大きく違います。

これからの人生でも、わたしにはたくさんの「選択肢」が浮かんでくると思います。
そんな時のために、わたしはこれからも自分に対して誠実に、自分の内面をつぶさに見つめ続けること、もう周りの「当たり前」に流されず「自分で」選び生きていくことを、ここに誓います。

自分に向き合い続けることはとても苦しいことです。
でもそれができる人は、とても強い。
わたしはそんなひとを応援していますし、幸せを、ねがいます。




蛇足のおまけ 「なぜ」の言語化のために

わたしは自分が「なぜ」に手間取った理由として、
・圧倒的に「自分の言葉」を持っていなかった
・客観的な意見を貰う機会が少なかった
が大きかったと感じています。
前者について、わたしはこの経験で「知っている」と「使える」は大きく違うことを実感しました。地道ですが本で語彙や表現を吸収し、日記など何でもいいので書くことを意識することで、少しづつ「自分の言葉」を増やしています(まだまだ、こつこつ成長中です)。
後者はどうしても他者の存在が不可欠なので、友人や家族、それこそ支援サービスや就職支援課の大人をたくさん頼ることが、何よりも近道です。ジョハリの窓、結構実感しますよ。


《就活支援サービスについて》
わたしは偶然inteeさんと出会いお世話になりましたが、就活支援をしてくださる場所は沢山あります。
読んでくださったあなたにも、良き相談者との出会いが、ありますように。


ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
最後にこっそり、仁さんや企業のリクルーターの方々、わたしと出会ってくださった全ての方々に心からの感謝を。





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