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出逢いと別れ その2 【音声と文章】

山田ゆり
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※音声・文章、どちらでも楽しめます。



おはようございます。
山田ゆりです。



今回は
出逢いと別れ その2
ということをお伝えいたします。




以前勤めていた会社の直属の上長Yさんが
営業所長として働いている会社に私は偶然にも就職した。

事務所には、Y所長と営業員が2~3名、
そして事務係の私というこじんまりした営業所だった。



入社してすぐに、車で1時間のところにある本社へ一週間通った。

本社までの道のりは、途中、山を越える。
長距離を走行することが少ない私にとって
山々の木々を見ながらの走行は
その一週間でかなり鍛えられたと思う。

その道は、かつて勤めていた会計事務所時代に
月一回の訪問監査の際に通った道である。

だから道順は知っている。
お天気の良い日はいいドライブになった。


しかし、雪の季節は命がけだった。
猛吹雪の時は視界ゼロで
ライトをつけてワイパーを一番早く動かしても道が良く見えず

真っ白な空間から突然対向車が現れ
何度もヒヤリとしていた。
命の危険を感じながらの雪道の走行はもうしたくないと、
会計事務所時代、いつも思っていた。

でも、今回は10月だったから雪の心配はない。


本社では事務係の一番偉い方にいろいろ教えていただいた。

当時としてはPCを使いこなしている会社だと感じた。


本社通いの一週間が終わり
地元の営業所での仕事が始まった。



仕事は単純作業だったが、楽しかった。
なにより、地元の会社に比べてPCの活用率が高く、私は満足していた。

当時、通常業務はPCを使わず電卓で縦横の検算をするという、
気の遠くなるような作業を当たり前にしていた会社が多かった。

PCは特別な部屋に置いてあり、それに布をかぶせていて
使う時だけその机に行って、
使用後はまたコンセントを抜いて布をかぶせて置く、
そんな会社が多かった時代である。



その会社は本社集中型のようで
営業所に業者さんから直接電話がかかってくることはなかった。

電話は顧客からがほとんどだった。
だから顧客台帳は重要書類だった。

私が銀行などに出向く時は
会社の電話を自分のPHSへ転送をかけて出かけた。

私は「電話の転送」をこの会社で初めて経験した。

出かける時はA3用紙数十ページの顧客台帳を鞄にいれ
出先でも電話が鳴るとすぐ、顧客台帳を開いて対応をしていた。


お客様は、電話でいつどのような商品を買われたかを
こちらからお話すると喜ばれた。
だから、電話に出るとすぐに顧客台帳のページをめくり、
お客様の情報に目を通して話をしていた。

今振り返ると、かなりアナログだったが
当時はそれで間に合っていた。



分からないことは本社とチャットで相談して仕事を進めていた。

私は「チャット」と言うものをその時、初めて知った。
今の時代、チャットを使うのは当たり前だが
当時、仕事でメールではなくチャットを使用している会社に
私はそれまで縁がなかった。

給料計算や社会保険などの手続きや年末調整など、
私が大好きな仕事は本社で一括しているから
営業所の事務係は営業がとってきた受注内容を
本社に報告するだけの簡単な事務だった。


朝に全員が集まり、朝礼が終わると
皆さんは営業にでかけ、
夕方まで帰ってこないから日中は私一人だった。


商品の単価が1台、数十万円で、数種類しかない。
高単価な商品が一日数台売れるだけだったから
仕事自体とても楽だった。


夕方に毎日の各々の営業結果を
本社にPCで送信して一日が終わる。



PCで仕事ができる。
電話の転送という操作を知った。
分からないことはチャットですぐに本社に聞くことができる。

PC好きの私にとって
仕事は楽しくて順調だった。



あと数日で年が明ける。
来月からは本採用になる。
職場が自宅から車で10分も掛からないところにあるというのも魅力だった。

しかも、娘たちが通っている中学校が
小さな公園を抜けるとある。

参観日などの行事にも参加しやすいだろう。
これほど好条件な勤務先はない。



私はこれまで何度も転職を繰り返してきた。

私は筆記用具・両面テープ・修正テープ・
スティックのり・穴あけパンチ・カッター・印鑑・朱肉など、
自分用の事務用品一式を大き目なケースに入れて
いつも持ち歩いていた。

当時、転職を繰り返して
なかなか会社に定着できない私が
快適に仕事ができるように
自分専用の事務用品一式をそろえて持ち歩いていた。

いわゆる「一匹狼の七つ道具」だ。

でも、これで私の転職の放浪の旅は終わる。
私は来月が待ち遠しくて、
嬉しくてたまらなかった。




あと一週間で年が明ける。

しかし、あの日、
Yさんが朝礼で話された内容に私は言葉を失った。


長くなりましたので
続きは次回にいたします。




今回は
出逢いと別れ その2
ということをお伝えいたしました。

本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。 

ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。

山田ゆりでした。



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