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roots1*少年期

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roots1*少年期 長編小説rootsの第一シリーズから少年期をまとめました。 第一シリーズは少年期・青年期・老年期となっています。
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#長編小説

【roots】少年期 《六章》一番長い旅・2

落ちた穴を見回すと。 まだ緑の葉が付いた枝が落ちていた。 「僕のせいで手折られたのかな?」…

月ノ羽音
3年前
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【roots】少年期 《六章》一番長い旅・1

ディランにお礼を言うと夜が白々明けてきた。 夜通し海にいたのか。岸に上がるとすぐに小さな…

月ノ羽音
3年前
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【roots】少年期 《五章》広い海の上で

1回目と同じだと海だよな。鯨に会えるかな。 と思った瞬間に足元がぐーんと上に上がって 体が…

月ノ羽音
3年前

【roots】少年期 《四章》さっきまでと今と、今までと

ドアへついてドラゴンにもう一度しがみつき 「ありがとう、ドラゴン」と僕が言うとドラゴンは…

月ノ羽音
3年前

【roots】少年期 《三章》あの部屋へ

確かにこのドアだ。開けた方が良いのかな? オーウェンが言っていた。怖い事が沢山待ち受けて…

月ノ羽音
3年前
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【roots】少年期 《二章》Pink Bar(ピンクバー)

前回と同じなら、次はやたらと明るい口の大きなペリカンと会うはずだ。 ピンクのド派手な場所…

月ノ羽音
3年前
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【roots】少年期 《序章》花の教え

むせるような甘い香りに目を開けると花に囲まれていた。 夜は明けていて、明るい陽射しに朝露が草花を喜ばせている。 軽やかな笑い声があちらこちらから聞こえていた。 「ちょっと。踏んでる!」 頭の上から声がして見上げると、見たこともない美しさの真っ白な大きな花が怒った顔でこちらを見ていた。 驚きと美しさにたじろぎながら 「す、すみません!」と言って 乗っかっていた大きな葉から体をずらした。 花は葉をパンパンと自分の茎に打ち付けて土を払う。 「僕は何故ここに…」 花は呆れた口調で。