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日記116:「今月閉店の書店にて」

またいつか。

近所の書店が今月で閉店らしく、行ってきた。狭い駐車スペースはわりに混んでいて、なんとなく安心した気持ちになったのを今、ふと思い出した。

今日は調子が悪いので結果だけ書いて終わりにする。

6冊ほど購入して4444円ジャストの金額だった。月末ということもあったので、本来ならばブックオフでもなんでもない、新品の本のみが置かれた書店でそんな豪遊をかますのをやや躊躇ったが、それでももうここには来られない、入れない、本の並びも見られないのだと思うと、背表紙にかける指がスルスルと動くのを見過ごすような感覚になった。

自分の他、誰かにあげる本を買いたかった。この書店の思い出を誰かに押し付け無理やりに共有させたかった。そんなわけで、頼まれてもいないが母に2冊ほど買わせてもらった。
今では到底考えられないけれど、母はその昔、夜勤中に1冊程度ならペロリと読み切ってしまうような読書家だったそうだ。赤川次郎と西村京太郎が好きで、路線図系のミステリーは苦手だとだけ聞いていたので、その作家のを1冊ずつ買った。
あと数日で、近所から書店が1件なくなる。もう1件2件できてくれたら嬉しいけれど、だからといって、プラマイゼロやプラスになるわけではないんだよなあ、などと思った。球磨川禊がそんなことを言っていたような気がした。


自分の分の4冊

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