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連作短歌3:「ぬかるみに浸す顔」

泥団子握り潰してこれが愛、これも愛だ、きみが好きだ

ぴかぴかの魂わたしが磨いてる手垢が離れてきえてゆく

振り向かない 振り向けない でも愛してる ふつうのことをしているだけだ

肉 骨 脳 ヒトの主成分がなくたって きみはきみ だけど わたしはわたし

あの世まで連れてはゆけない 焼かれたらきみは砂になる人魚姫

愛するということ愛されないということ 人がひとりであるということ

まっすぐな光がどこまでも続くこれなら歩いてゆける

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