キミ、すごいスラスラ嘘つくね…【ChatGPT】
東京大学の博物館へ行った記事にて、「東大の池は三四郎池だよ」ということを光山忠良さんにコメントで教えてもらった。ありがたいことだ。
元記者だけあってさすがの博識である。あやかりたい。
こうなったら三四郎、読まないといけないな。
……でもちょっとだけめんどいな。
あ、そうだ。
AIにあらすじを聞いてみよう!!
いや自分で読めやという話なのだが……じ、実験……みたいな?
というわけでChatGPTである。
質問内容は、「三四郎のあらすじを簡単に教えて」。
「三四郎」は、日本の小説家・夏目漱石によって書かれた小説です。
「三四郎」のあらすじは、次のようになっています。
三四郎は、江戸時代の農民である。彼は自然に満ちた田舎で育ち、田畑を耕して農業を営んでいる。
一方、三四郎の妻である奈々子は、江戸に住む叔父から託された農地を受け継いでいる。三四郎は奈々子を連れて江戸にやって来るが、江戸の農業界は競争が激しく、三四郎は農業を営むことができなかった。
そのため、三四郎は仕事を探し、江戸の街を歩いていると、お土産屋を営む町野家という人物に出会う。町野家は、三四郎を見て一目ぼれし、三四郎を自分のお土産屋で働かせることにする。
三四郎は、町野家とその娘・町子とともに働くことになり、江戸の生活を送る。彼らは、お土産屋を営みながら、さまざまな人々と出会い、日常生活を楽しんでいく。
「三四郎」は、日本の江戸時代を舞台にした小説であり、日常生活を描いたものです。自然に満ちた田舎で育った三四郎が、都会で生きることになり、そこで出会ったさまざまな人々との出会いや、江戸での生活を描いています。
なるほどなあ……。
「三四郎」は田舎から都会に出てきた農民の話だったのか。
なぜ田舎の土地を放棄して江戸で農業をやろうとしているのかはわからないが、きっとなにか事情があったのだろう。
また、町野屋さんは三四郎に一目惚れしたわけだが、その娘(町子)とも一緒に働くとなると、あの時代の文豪ならなにやら凄い恋愛描写を入れてきそうではある。
ちょっと自分で原作を読みたくなってきたぞ……!
・・・
まあこのあらすじは欠片も正しくないのだが。
いや、質問の仕方が悪かったのかもしれない。
AIになにかを聞くのなら、質問文がとても大事なのだ。
こちらは教えてもらうのだから、わかりやすい質問をしなければ。
AIもネット上のよくわからん三四郎情報に惑わされたのだろう。
”夏目漱石の「三四郎」のあらすじを教えて”……っと。
これでさすがに夏目漱石だけで全情報を引っ張ってくるだろう。
「三四郎」は夏目漱石が1894年に発表した小説です。
この小説の登場人物は、若い新米教師である三四郎と、彼を受け入れた田舎の町に住む人々です。
三四郎は、田舎の町にやってきて初めて、地方の文化や生活を知ることになります。彼は、田舎の町では、慣習や伝統が強く、自由であることを望む彼にとっては、慣れない生活に戸惑うこともあります。
しかし、三四郎は、田舎の町でも、自分たちが生きることを愛する人々を見つけます。彼は、この町で育った少女、細谷さんと仲良くなり、彼女たちが暮らす生活を通して、田舎の町での生活の魅力を知ることになります。
最終的に、三四郎は、細谷さんを愛することを決意し、田舎の町で一生を過ごすことを決めます。
なるほどなぁ……。
新米教師が慣れない田舎の町にやってきて、その生活に戸惑いつつも、細谷さんという少女を愛して、田舎で生きることを決める物語か……
・・・
もちろん全部間違っている。
もう最初の「1894年に発表した小説」という文からしておかしい。
夏目漱石が初めて書いた小説は1905年である。
そしてどことなく漂う「坊っちゃん」の香り。
田舎にやってきた新米教師とか完全に坊っちゃんから引っ張ってきている。
そしてなんだか本家の坊っちゃんより良い感じのエンドになってる!!
なにせ本家は愛媛県の松山(当時は田舎)で散々な目に合い、最後は「こんな不浄の地から離れられてせいせいするぜ!!」と東京に帰るのだ。
……しかしAIくん、堂々と嘘を教えちゃいけないよ。
ここは母親が子供にするように質問してみよう。
”そのあらすじ、本当にあってる?”
はい、そのあらすじは、「三四郎」の内容を大まかに簡潔にまとめたものです。小説の詳細な内容や展開については、本文をお読みいただくことで、より深く理解することができるでしょう。
ただし、このあらすじでは、小説のすべての詳細を網羅することはできていないかもしれません。そのため、小説をお読みいただくことで、より深く理解することができるでしょう。
……そっか。
そんなわけでAIはまっとうなあらすじを語ってくれることはなかった。
”「三四郎」は、日本の小説家・夏目漱石によって書かれた小説です。”
そうはっきり述べたあとに、平気で嘘のあらすじを語り始める……。
これはまだまだAIに頼るわけにはいかなそうである。
なんだか昔からAIをいじってる人にとっては、割とまともな回答を返すようになったという話が出ていたのだが、それは特定分野に偏っているのかもしれない。
わからないことは「わからない」と言ってもらった方が助かるのだが……。
いやAI的には間違っている認識がないのか。
わけのわからん回答にも、情報元はあるわけだし。
これからの進化には期待しつつ、現状はそんなに信用出来ないことも念頭に置いて、AIを使って行こうと思う。
そして三四郎をいつ読むかは、また別の話である。
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