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【つながる旅行記#11】青森と縄文、そして未確認飛行物体との遭遇

縄文時代が好きだ。

きっかけはなにかといえばそれは明白。
自分が北海道で仕事をするきっかけになった岡本太郎の影響である。

芸術家・岡本太郎は、当時工芸品としての扱いしか受けていなかった縄文土器に美術品としての価値を見出し、一大縄文ブームを巻き起こした立役者だ。

縄文土器と一口に言っても、場所や時代によって様々な様式があるが、自分は特に縄文中期の中部地方のものが好きだ。

あの荒々しさ、あれはもう日々の多くを自然への祈りに捧げた結果の集大成に思えてならない。

火焔土器

そんな縄文土器を作り出した縄文文化の歴史は長い。
なにせ約1万年と言われているのだ。

そんな縄文時代を生きた縄文人たちは、次第に追いやられたり、合わさったりしていき、だんだんと東北方面へ、そして最終的に北海道に至ったと言われている。そんな経緯で北海道には続縄文時代が存在する。

さて、縄文時代好きにとって外せないであろう遺跡と言えば、三内丸山遺跡だ。

青森県にあるこの遺跡は、学校教育では間違いなく習う。
自分も巨大な木で作られた建物の写真を資料集で見たのを覚えている。

そして前回恵山に登り、青森をうっすら見たことで気づく。
そういえば函館から青森なんてすぐ行けるんじゃね?」と。

そういうわけで函館駅から電車に乗って青森へ向かっている。

乗っているのはスーパー白鳥
駅前で安売りチケットを買ったことで2600円くらいで乗れた。

働いている今の自分にとって、この程度の出費はなんの問題もない。
お給料って素晴らしい。

昔は北海道新幹線は無かった
新青森駅

青函トンネルを通り抜け、函館から新青森駅に到着。

青森は田舎のイメージがあったが全面ガラス張りの良い感じの駅で、中のお土産売り場もとても楽しい。

新青森駅から三内丸山遺跡へ

さて、新青森駅から三内丸山遺跡までは3kmほど。
今までの自分を思えば歩けない距離ではない。

しかし当然有名な観光名所なので、駅からバスくらい出ている。
今回はそれを使っていこう。

バスにもどんどん慣れていかないと、いつか致命的な失敗をするかもしれないのだから。

三内丸山遺跡に到着

バスで三内丸山遺跡に到着。

早い。歩かなくてよかった。

どうやら縄文遺跡群を世界遺産にするべく頑張っているらしい。

(2021年に実際世界遺産になる)

巨大縄文土器

入ってみるといきなり巨大な縄文土器がお出迎え。

しかもこの三内丸山遺跡、なんと展示も無料で見れるのである。
これだけ有名なのでお金を取られると思っていたのでビックリだ。

これは別のものでお金を落としていかないと申し訳ないな。

なんか歩いてる
ジオラマ!!

紋別にてジオラマに目覚めたことでやけに気になってしまう。
ジオラマは良い。

中にはミュージアムゾーンもあるが、今回はまず外を見ていこうと思う。
あの資料集で見た景色が、この先のエリアにあるのだ。

なんだかドキドキしてきた。

竪穴式住居が見えてきた。

なんだかこうしてみると、一口に竪穴式住居といっても、いろいろな種類があるのだろうか……?

最後のやつなんて草に包まれている。

ここの復元住居は縄文時代中期(約4500年前)のものを復元している。
屋根は発掘調査の結果や民族例を参考に、樹皮葺き茅葺き土葺き、の3種類で復元しているとのこと。

三内丸山遺跡の看板より
広い。
あ、あれは!!

そしてついに写真で見た例の建物を発見した。

まさかこの目で見ることになる日が来るとは……!

ワイルドなロープで結ばれている?

近づいてみる。

ものすごい長さと太さの木をふんだんに使った建物だ。
見張り台なのだろうか?
でも縄文時代に見張りをするような争いなんてなさそうなもんだが。

ちなみに大林組が復元したらしい。

近くにはなにやら長い建物も復元されている。

入ってみよう。

中に入ってみると開放感がすごい。

一体どんなことに使われていた建物なのだろう。
パイプ椅子を見たせいで集会場のイメージしか浮かばないけど。

そしてこれも竪穴式。
穴を掘るだけでも大変そうだ。

考えてみれば、なんで穴を掘って建物を建てるなんてことをしたのだろうか?

普通に考えたら、地面にそのまま建てたほうがよさそうなものだ。
なにせ地面を掘る手間が要らないのだから。

竪穴式だと大雨が降ったときに水没したりとかしそうだし。


調べてみると、穴を掘ることで壁を作る手間が無くなるとか、そもそも水はけの良い場所に作るものだとかいろいろな情報が出てくる。

たしかに草木の壁では隙間風がすごそうだが、土壁なら防げそうだ。

地面を掘るだけで壁が出来るし、よく考えたら理にかなってるかもしれない。わざわざ掘った土を積み上げていくよりは、掘った穴をそのまま壁として使うのは賢いのかも。(湿度の問題とか色々あるらしいが)

竪穴式住居自体は相当長く使われているものだったようで、地方によっては江戸時代まで使われていたそうだ。すごいな。

……いや、それだけ地方と都では文化の格差があったということか。

竪穴じゃないものもある

竪穴式だけではなく、高床式の倉庫もある。

こういうのは食べ物の貯蔵とかに使っていたイメージが強い。

ゴミ捨て場らしい
中へ

外の復元はここらへんにして、中のミュージアムにも行ってみよう。


「こっちこっち!!」的な子供
縄文ポシェット

こうして見てみると手作業で色々なものを作っていた事がよく分かる。

組紐や針を見て思うが、自分がなんの情報もなしにこれを作ることが出来るだろうか……?

針だってよく考えたら思いつくのが難しい気がする。

貫いて、糸を通して、つなぎ合わせる」という発想……誰が最初に思いついたのやら。

ライトアップの関係でめちゃくちゃホラーな感じになっている大型板状土偶。

なんだか現代人の価値観で見るとパンツ的な構造があるようにに見えなくもないが、一体何を表した表現なのか。

文様だって何かしら付けている意味があると考えると興味は尽きない。

打って変わって明るいゾーン
釣ってる
釣られてる
煮炊きで付く跡はこうやって判別を…!

三内丸山遺跡には100人~500人が生活していたのではないかと言われている。そのため、これだけ大量の土器も見つかる。

栗の木を自然に頼るのではなく自分たちで栽培して恵みを得ていたとも言うし、思っていた以上に進んでいたのかもしれない。

昔のガチャの景品
最後にちょっとエモい感じで終わる

ミュージアム、なかなか面白かった。

なにより来たいと思っていた場所に来れた満足感がすごい。

これが無料なのはやはり申し訳ない気分だ。
時間も昼だし、ここで食事をしていこう。

館内の食堂でご飯を食べる。

今日の気分は……蕎麦だな。

縄文美人蕎麦

せっかくだしデザートも食べよう。

ソフト栗夢

いまだかつて見たことのない形状のソフトだが、それが逆に良い。


食事を終えて、三内丸山遺跡を跡にする。

いつか行きたいと思っていた場所も、行こうと思えば行けるのだ。

少しばかり足を伸ばして青森まで来てよかった。

ふと地図を見ると、近くに美術館があることに気づく。
中まで見学する時間はないが、とりあえず外観だけでも見てこよう。

今日観光して、自分はなんだか青森が気に入ってしまった感がある。
恐らく今後また訪れるだろうし、その時のための下見というやつだ。

白を基調としたシンプルな外観の美術館だ。

素晴らしい。

でも今日は入れないのがちょっと残念。

ん…?

なんだか白を基調とした美術館の庭を見ると、いきなりビビットな赤が飛び込んできた。

UFO墜落現場

UFOが墜落していた。


君!近づいたら危ないぞ!

しかもよく見ると説明までしっかりしている。

まさか青森でUFOを見ることになるとは思わなかった。

寄り道はしてみるもんだなと思う。


次に来たときは、美術館の中もしっかりと見学しよう。

青森、またいつか!

次回↓


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