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真面目で誠実と思って結婚した夫がクレジットカード19枚持ってて多重債務者だった話②


私は貯金がなかったが、借金はした事がなく考えた事もなかった。
1億借金がある人は1億返せる、そんな器がある人と聞いた事があるけれど、私にはお猪口並みの器しかない。自営業をしている人なら普通の事でも、私には銀行が貸してくれるような信用もなければ、テレビCMでやっているカードローンも闇金も遠い世界で縁のないものだった。

なので、彼の借金は全く意味がわからなかった。
病気の親がいるとか、自営業をやっていて資金繰りに困ったとか、そんな理由なら大変だったねと思えたが、そんな類いではないのである。

そもそも何故そんなに枚数作ったの?と聞いてみると、お得と言われれば作りたくなる、との返答がきた。幾ら迄借りれるか何枚か試してみたとのことで、見事にそれぞれが小さな金額で使われていた。

19枚のうち、何枚を何に利用しているのか、とにかく明確にしないと、何も始まらない。彼に聞いても、多過ぎて把握出来ていない。

クレカの信用情報を教えてくれる会社がいくつかあると聞いて、ネットで調べ、二人で行くことにした。そして、いとも簡単に利用状況は把握する事が出来た。
しかし金額はわかるが、会社名だけでは何に使ったかが分からない。

バイク購入の分割、高速道路のETC、水道光熱費等はすぐわかったが、不明なものは、謎のリボ払いが数件、数千円位の少額で毎月引かれているもの等。とにかく、細かい金額ばかり。
彼に聞くと、何となくこれかなぁ?位で、殆どがネットで契約してるものだった。その企業名から電話番号を調べて問い合わせするように伝えた。

ところが、である。
殆どの企業はフリーダイヤルで、ガイダンスに沿って番号を選んで、最終的に係の者と話す。
彼はそれが待ち切れないのである。そんなバカなと思う人もいるかもしれないが、本当に最後まで待てないのである。

まずフリーダイヤルにかける
→お繋ぎしますのでお待ち下さい等の音声が流れる→数分待つ→繋がらない→もう無理!忙しいのに!とキレる→その日は諦める。

次の日にかける
→また同じところで待つ→繋がらない
→やっぱり繋がらない、これでは何時間もかかる(いきなり極端な時間の憶測になる)、仕事の昼休み時間では出来ないと言う→放置
このパターンで一向に分からないのである。

後に、私が電話してみたら、10分で終わった事が2回あった。

因みに何の引落だったかというと、2つ前の住所に住んでいた時のネット通信料だった。とっくに使っていないものを毎月数千円、1年以上引かれていた。

またリボ払いもいくつかあった。利子が多く損している事も知っていた、にもかかわらず、放置。理由は、問い合わせる時間がないから。

殆どそういった理由ばかりで、突っ込みどころしかなかったが、途中から疲れて彼に何も聞かなくなったのだった。

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