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USJの20年とこれからの大学資金


8,900円。


何の値段かわかりますか?



タイトルから気づいた方もいると思いますが現在のやや混んでいる時の
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(以下、USJと略称)の入場料です。

この値段を見て

安いと感じますか? 高いと感じますか?

僕の中ではプチ贅沢だと感じています。

これが20年後にはどうなるかということについて
過去のデータと比較しつつ書いていきたいと思います。



USJの入場料の推移


USJは2001年に大阪でオープンしたテーマパーク。
一時は機材のトラブル等で閑散とした時期もあったが、
アトラクション数やイベントが成功し、
日本中から来場者が訪れる大きなテーマパークとなっている。

そんな人気テーマパークの入場料だが、
2001年のオープン当初の入場料は5,500円だった。

USJ推移

参考:https://100man1oku.xyz/archives/1058/

2019年に入場者の混雑具合によって入場料が変動する制度を導入し、
2020年には閑散期の7,800~混雑時の9,200円の入場料設定になっている。
これは消費税増税やアトラクションの充実などを理由としている。

わかりづらいのでやや混んでいる時期の価格で8,900円ということにしよう。
オープン当初の2001年から比較すると約1.62倍。


約20年で1.62倍の値上げになっている


DL推移

ためしに2001年で調べてみるとディズニーランドも同じ5,500円であった。
つまり、現在までの値上げ幅はほぼ同じということである。

身近なもので置き換えてみると自動販売機のペットボトル飲料も
昔は100円で買えていたものもあったが、現在では160円する。

入場料の値上げに関しての理由にも含まれているが、
物価上昇は増税で加速する。
少子高齢化問題・介護問題でこれから更なる増税もあり得るので、
注意が必要だ。

ホントに加速してるの?
歴史の長いディズニーランドと消費税増税のタイミングと比較してみる。

DL比較

徐々に値上げが出ている状況ではあるが、大きな値上げ幅があった年は
前年に消費税増税があった年であった。

参考までにオープン当初から計算すると、
4,300円の値上がり。約40年で2.1倍の値上がりである。

1.消費税が上がると入場料に影響する。
2.消費税率が上がると値上げ幅が増加する


ディズニーランドでは過去40年で2倍であったが、
消費税が上がるたびに値上げ幅が増加すると考えると。
今後20年の倍率は跳ね上がる。


これが20年後には入場料が2倍になるかも?というお話である。



20年という年月を身近に置き換えてみる


さて、20年で1.62倍というといまいちピンとこない。
わかりやすい区切りで計算したいと思う。
今年生まれた子供が大学に入学する頃が約20年後くらいということで
今の1.62倍の大学資金が必要になると考えてみよう。

学生生活

参考:https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/42922

平成30年度の私立文系大学で4年間に必要になる学費が平均397万円
ここに私立大の生活費を見てみると200万円。
単純に合計すると597万円がかかってくるという計算になる。

現在で597万円。今年の頭に国立大学も学費の値上げを発表している。
20年後を想定して1.6倍で955.2万円ということになる
在学4年の間も月3万円ずつ捻出するとして、学資保険や貯金で18歳時点で
811.2万円の貯金を目標にしてみよう

単純に計算すると子供一人につき、毎月3.76万円ずつ貯金する必要がある
小中高の学費とは別にしなければいけない額である。
塾代や習い事の費用、服飾代などもかかるだろう。
老後資産なんて言ってられないのが現状ではないだろうか?



「物価上昇」という感覚


問題は僕たちに物価上昇に関する感覚があまりないことにあると思う。
買い物ができなくなった!ほどの物価の上昇率がないこともある。
僕も過去の数字比較は理解できても未来の予想に関しては懐疑的だった。

これとは別に個人的に20年前の大学費用と比較したことがある。
単純に学費を比較して上昇率を比較すると似たような額の学費が必要という計算になった。

その資料を作った際、
「なんでこんなに大切なことを学校で教えてくれなかったんだ!」
と思い、理由を探してみたことがある。

日本は30年ほど前まで高度経済成長・バブルの時代。
物価上昇に対して賃金上昇が追い付いていた。
この60年の間にこういった視点が風化してしまったのではないかと感じている。

これからは賃金と物価の相対的な見方が必要になってくる。
だからこそお金に働いてもらうことが必要だと思う。
金利を味方につけるという考え方。
NISAやiDecoは「これはやばいぞ…?」と感じた日本が、
アメリカで成功している年金制度を見習い制度化したのものだ。



僕が大学費用にこだわるワケ


僕が投資信託を勧めると「それって自分の利益になるの?」
と聞かれることがある。

正直、投資信託では自分の利益にはならない。

なぜ保険屋が自分の利益にならないのに
そんなにリスクがあることを勧めるのか?
その理由をわかってもらうために少し自分語りに付き合っていただきたい。

僕は大学へ行くなら「この学部で勉強したい!」という欲望があった。
どうやら自分の学力に合う学部があるのは遠隔地の大学しかなかった。

高卒で大学進学への理解がなかったの両親を説得するために
学費を知らべ、どうしてその学部なのか、
一人暮らしの経験の必要性などをプレゼンした。

そんな時にリーマン・ショックが起きる。
就活のためには「ひとつ学力が上の大学の方がいいかも」と感じていたし、
チャレンジしてみたいという気持ちもあった。

しかし、受験会場は遠隔地。
両親の答えは「諦めてくれないか?」だった。

特別受験校が多かったわけではない。
最悪の場合を考えて滑り止めと入学した私立。
その大学だけだ。

遠征費も含めて金額にして5万円くらい。
今思えば大変なことだと思う。感謝はしている。

でも、背中を押してくれている他の家庭とは違った。

リーマン・ショックの影響は数年後に現れた。
就活の時期だ。自殺者が社会問題になっていた時期である。

最終面接にこぎつけて一緒になるのはチャレンジしたかった大学の学生。
合格したのはその大学の学生だった。
同じ大学に入学できても同じ経験ができるとは思わないが、
学歴コンプレックスを少なからず感じた。

それ以前にもそもそも学歴フィルターでエントリーができなかったりと、
すごい時代だったなと思う。
学歴フィルターって今でもあるのかな。

受験して不合格であったならば自分の責任だと思う。
チャレンジできなかったことがただただ悔しかった。

あの時、両親にもっとお金が残るようにアドバイスしてくれる人がいたら、
物価上昇まで気にかけてくれる人がいたら、
もしかしたら人生が変わっていたのかもしれないと思うと、
他人事とは思えないのです。

そして、僕は今、そんな人たちにアドバイスできる仕事をしているのです。



グローバル化する経済の中で


自分語りが過ぎたので話を戻そう。

まずは現状の金利を見て、
"今まで"と"これから"は分けて考える必要があると思う

大学費用は長い期間の対策を取るものなので増税の影響を受けたり、
海外からの輸入に依存しているもの(原油やレアメタル、衣服など)が世界の物価上昇で値上げした際、国際経済の影響を受ける。

今でもしんどいのに、今後は日本国内だけでの対策を取っていると
今後はもっとグローバル化に対応できなくなる。

でも、こんなことを聞くと地に足がついていない感覚になる。
僕自身もそうだった。

視線を身近に置いてみよう。
あなたが手に持っているスマホ。
明日からスマホが急に高くなっても、スマホがない生活は考えらますか?

そのスマホはiPhoneですか?Androidですか?
iPhoneならApple製です。
AndroidならOSはGoogle製です。Galaxy、LGだとハードは韓国製品。
恐らく、今は他人の顔より見つめている時間が長いスマホ。
本体からほとんどのものが海外のものです。

国際経済は手元にあるのです。

では、アメリカではiPhone11(64GBモデル)はいくらか?
$699.00。1ドル=110円で日本円に直すと¥76,890。
アメリカでは税率が州によって違うので本体価格とします。

日本では¥74,800(税抜)。ほぼ同じ値段になった。
高いか安いかは置いておいて、
グローバル化した現在では現地の値段で買うことになるのです。

原油となるとガソリンだけでなく、化粧品やプラスチック製品、
寒さをしのぐための灯油なんかも含まれる。

グローバル化は避けることができないと理解しなければいけない。



僕が考えるリスク


「この世に生き残る生き物は、最も力の強いものか。そうではない。最も頭のいいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ」

ダーウィンの『進化論』になぞらえた一説。
必要なのは、現状を維持することではなく変化に対応することだと思う。

グローバル化した世界を初めて経験する世代になると感じている。
何が正しいかはみんな手探り状態だと思う。
僕はそんな先行きの読めないものに
今の尺度と同じ尺度で準備をすることがリスクだと考える。

ここで何かを変えないと平成時代の30年を繰り返すことになる。
さらに、この30年は団塊世代の高齢化を支えつつ迎える30年になる。
過去の30年よりかなりしんどい。
金利はゼロになり、年金も足りていない。
消費税だけ取っても過去30年よりも負担は増えている。
今後の医療費・介護費問題の増加を受けて
恐らく今後も税金は増えていく。

そんな変化の中で過去と同じもので対処することがリスクだと考えている。
方向転換しなければいけないタイミング。

その選択肢の一つ
資本主義という仕組みを利用する投資信託という手段

"お金に働いてもらう"
僕はその一歩を歩みだすきっかけ作りがしたい。


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