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【cinema】おとなの事情

2017年30本目。

新婚カップルや娘の反抗期に悩む夫婦、倦怠期を迎えた2人など、食事会に集まった7人の大人たちが、「メールが届いたら全員の目の前で開くこと」「かかってきた電話にはスピーカーに切り替えて話すこと」というルールを設定し、「信頼度確認ゲーム」を開始する。ゲームが進むにつれ、夫婦間のもめ事や家庭の問題、仕事や性格についての悩みなど、7人の本当の姿が次々と露呈していく。(映画.comより転記)

この映画を観て、まず思ったのが、みんな携帯電話やスマホに対して思うことは万国共通なのねってこと。

スマホを使うようになって便利になった世の中。でもそれがなかった時代以上に人間関係はこじれているような気がする。必要以上に誰かと絡んでみたくなったり、悩まなくたっていいことをひたすら悩んだり。と言うのも私自身がそうだからです。電話や手紙だった時代はストレートに伝えられたことが、メールに、LINEになっていくにつれて、複雑になってきた。レスの速さ、文章の長さ、そもそも既読になるかならないか。そんなことに一喜一憂してしまうなんて。

恋の国イタリア(勝手にそう思っている)でも、大の大人たちがそんなこんなに踊らされます。浮気、不倫、その他オトコとオンナとの複雑なカンケイ、全く気にしなーい、だと思ってたけど、何か違う。男は男で、女は女で、それぞれが「こうあるべき」観念に囚われているなぁと感じました。

手のひらに収まる「ハコ」に詰められたそれぞれの秘密、隠し事。3組のカップルと1人の男性の計7人のそれぞれの思惑や志向、悩みが明らかになるにつれて、ドタバタのしっちゃかめっちゃかかと思いきや、そこは「おとな」ですし、思っていたより騒がしくもなく、でもあのまくし立てる感じはイタリアならではだなぁとも思ったり。

ラストには呆気にとられるばかりなんですけど、ある意味ファンタジーで終わらせたことに意味があるんだなと思いました。

人には誰だって秘密はあるし、知られたくない悩みや想いもある。それがあの小さなハコに詰まっていて、誰しもそれを覗いてみたいという気持ちがある。赤の他人のものではなく、自分に近しい存在であれば余計に。でも知ってしまった後のことなんて、考えてもいない。それがどんな結果を及ぼすかなんて、到底想像できないから。

この映画、カップルや夫婦で見ない方がいい、とか書いてるレビューが結構ありました。私はその逆です。見終えた後に、色々語ってほしいな。互いに理解してるつもりでも、誰より近い存在であっても、他人の気持ちを全て推し量ることなんてできないです。スマホや携帯でその関係が壊れてしまうんじゃなくて、深められるようにするのもしないのも自分次第なんだなって思いました。

どのキャラクターも愛すべき存在であることもここに書いておきます。イタリアの現在をときめく俳優揃いです☆*゚

↑さて、誰と誰がカップルでしょう?笑
あ、この写真、監督も紛れてるや。

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