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【cinema】汚れたミルク あるセールスマンの告発

2017年26本目。

あるグローバル企業がパキスタンで粉ミルクを強引に販売したため、不衛生な水で溶かした粉ミルクを飲んだ乳幼児の死亡率が増加してしまう。自分の販売した粉ミルクが子どもたちの命を脅かしていることを知ったセールスマンのアヤンは、企業を訴えようとするが……。(映画.comより転記)

私の感覚がおかしいことを先に断りを入れておきます。これは紛れもなく、世界的超大企業告発の話です。皆知ってる○スレです。そこが作る粉ミルクで、というか、その粉ミルクを混ぜる水が不衛生すぎて、貧困地域の赤ちゃんの死亡率が増加して、でも売上を上げないといけない営業マン達や会社はそんなのお構いなしに、医師たちへのバラマキ戦術から何から、ありとあらゆる手口で売りつけて莫大な利益を得て、ということに疑問を感じた主人公が立ち上がるって話。

不衛生な水。うん、何とかしなきゃいけない。粉ミルク。別に毒とか入ってるわけじゃないよね?(まぁ日本も昔ヒ素事件とかあったわけだし、100%安全、健康かというと色々言い分はあると思う)
別に、その水にその企業の工場から垂れ流した排水が、とかでもないよね?

売って売って売りまくる。賄賂とも思えるような、自社製品を医療従事者へ大量無償提供して粉ミルクを推奨させる。その手口は大いに問題があると思う。(あ、ココがポイントなんですね!)

不衛生な水をその企業がどうにかしないといけないことなんだろうか。摂取の仕方を指導したり、拡販する国や地域を限定するという企業の社会的責任はあるにせよ、悪意に満ちた感はないのだけど…。それが、余計にタチが悪いってことなのかな。

異論のある方は多くいるかと思います。そんなものじゃないよと。売るからにはあらゆるリスクを排除して、クリアにしてから売るものだと。赤ちゃんの健康を願って作ったものが、命を奪うことになってるんだと。

汚れたミルク。ミルクそのものは汚れていない。水です、水。ここ、ポイントではないんでしょうか…。告発という形ではなくて、提案にすれば、会社も取り合ってくれたんでは、と思うのは、私があまちゃんだからですかね。

告発した営業マン、アヤンは生命の危険まで感じて、家族とともに外国へ移住するんですけどね。巨大企業の恐ろしさ、傲慢さはわかるんだけれども。伝えたいことはわかるんだけども。カネと欲に塗れた企業のやる事の汚さは十分わかるんだけれども。

何だか腑に落ちない感じを抱きながら見た作品です。ストーリー展開や、映画そのものの見せ方は画期的だと思ったのですが…。それしか書けないや。

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