欄間の裏側にいるわたし
おぼろげな記憶。
職人さんが神社の欄間を制作するというTV番組だったと思う。
絵や文章やetc、noteを書くこともそう。
何かを創作する、つくるということはこうゆうことかなのかもしれない!とものすごく納得と感動をした話
▷欄間
欄間(らんま)は和室に見られるアレ。
部屋と部屋の境、天井と鴨居の間にある空間に採光や風通しのためはめ込まれます。
神社の欄間を制作するドキュメンタリー番組なのですが職人さんがとにかくすごい。
何ヶ月もかけてその土地のことや神社の歴史を調べ、彫っては手直しししながら丁寧に丁寧に造っていくのです。
写真素材は私が実際にTVで見たものとは違いますが、ほんとうに緻密でまさに職人技!
やっと完成。
と思ったら、次は裏。
なんと下書きもなく、たった一日で職人さんの思うままガガガっと彫って完成。
数ヶ月かけてきたものの裏側にそんな、、、
失敗したらどうしよう、、、とかないの?
度胸ありすぎでしょ!?ととても驚きました。
「未熟なことだが裏面にはこれ(欄間)を自分がつくった、ということを残したかった。裏側をいつもみてくれているから」
という風なことを職人さんが言われていました。
どうゆうことなのか、ちょっとわからなかったのですが、
実際に欄間が神社に取り付けられた映像を見て
ああ、そうゆうことか!と思ったのです。
▷裏と表
じっくり時間をかけて皆のために、丁寧に作られた表側は、神社にお詣りに来た人たちの目に触れます。
では、裏側を見てくれるのは?
そうです。
神様です。
神社にいらっしゃる目に見えない何か。
言葉にするのは難しいのですが、なんてストイックで純粋な職人さんなんだろうと感動した記憶があります。
ものをつくるのことは売れる、とかバズるとか、多くに求められ好まれることを軸にすることが必要です。
それが仕事ならば余計に。
でも裏側には苦しんだりする未熟な自分がいて、その過程をちゃんと見てくれている大きな存在があるんだ。
神様が本当にいるか、いないかは置いておいて、
ものをつくることって凄いことなんだ!そんな境地にまで到達するのは大変そうだけど、なんかカッコイイなと思ったのです。
ゲーテの言葉にもあります、「光が強ければ影もまた濃い」と。
完璧ではない裏側の美学。
もしかしたら身近なところにたくさん潜んでいるかもしれません。