untitled 35

口だけ開いた全頭マスク

何を考えているのか

表情からは読み取れなくなる

その顔を

壊れやすいシャボン玉のように

優しく触れる

それだけで

君がどうして欲しいのか分かる

欲しかったのは

僕とのこういう時間なんだよね

壊れないように

優しく触れているだけなのに

どんどん壊れていく

そう

僕は君を壊したいんだ

日常を忘れられるくらいにね

僕といる間は

非日常の時間を楽しもうよ

限りある時間を

特別なものにするための

いつもの儀式