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映画や本の感想など

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評価というよりは観て感じたこととかをなむなむと書きます。
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2016年4月の記事一覧

『つかこうへい正伝1968-1982』長谷川康夫

評判になっていて、新田次郎文学賞も受賞した本。

つかこうへいの性格がかなり詳細に描き込まれていて、興味深かった。

僕自身が芝居、舞台に造詣がなく、そのあたりは流し読み。

なかなかついていくと大変そうな人だなという印象だった。

「忘れられた巨人」カズオ・イシグロ

「忘れられた巨人」カズオ・イシグロ

苦手なファンタジー。最初は読むのがしんどかった。主人公の老夫婦がつらそうなので読むのが苦痛だった。

舞台は6〜7世紀のイングランド(らしい)。アーサー王の時代(らしい)。

「人間の記憶」について書かれた小説だと僕は思った。その点で大変興味深く、そのおかげで最後まで、短時間で読み切れたのだろう。

ちょうどテレビで綾瀬はるか主演の「精霊の守り人」を放送していて、僕はやはりファンタジーが苦手なので

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「レモン畑の吸血鬼」カレン・ラッセル

「レモン畑の吸血鬼」カレン・ラッセル

朝日新聞の書評欄で発見。新進作家(1981年生まれ!)の短編集。

正直言って雰囲気になじめず、最初の2編しか読めず。

その中で二つ目に読んだ、「お国のための糸繰り」という作品は日本の、明治期の製紙工場が舞台。

要は「ああ野麦峠」のような話なのだが、途中で日野日出志の「毒虫小僧」みたいな流れになる。

しかし著者はインタビューでアジアの工場でiPhoneを製造している女性達に言及しているとのこ

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「人はなぜ格闘に魅せられるのか」

「人はなぜ格闘に魅せられるのか」

大学で英語の教師をしていた著者が最初のUFCを見て衝撃を受け、MMAのリングに立つまでの経緯をベースに、「格闘」についての歴史、考察を記したもの。

UFCの危険さ、ヤバさは多大な影響を多くの人々に与えたのだなとあらためて思う。たまたま今日ラジオのポットキャストで高田延彦の話を聴いたが、ヒクソンと闘うことになったきっかけはやはり第一回UFCだったと言っていた。

この本で、ジェラルド・ゴルドーが中

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