「品質」について

このnoteを書いた理由

業務プロセスに関して社内勉強会向けに頭を整理するためにメモ書きします。

他の件でもそうですが、僕が問題にするのは主に言葉の定義の話。リーダーはメンバにメンバがわかる言葉で伝えるために言葉を正確に分解して言い換えられることが必要です。

品質の定義

まずは基本なので「品質」という言葉の定義の話。「品質」とはなにか?あなたの言葉で言えますか?

quality」のISOでの(あるひとつの)定義は「quality:degree to which a set of inherent characteristics(3.10.1) of an object(3.6.1) fulfils requirements(3.6.4)」です。参考の翻訳では「本来備わっている特性の集まりが、要求事項を満たす程度」とあります。ここでは「特性の集まり」「満たす程度」という言葉を意識していただきたいかなと思います。
(https://www.iso.org/obp/ui/#iso:std:iso:9000:ed-4:v1:en)

品質特性の定義

次に、前の文章から2つの言葉をとって「品質特性」という言葉を考えます。一例ですがソフトウェアの品質特性については、(ある一例が)ISO規格でISO/IEC 9126というものに定義されています。ソフトウェアの開発リーダならば意識しておいて損はないでしょう。顧客やマネージメントに「品質がイマイチ」と言われた時に「どの品質特性ですか?」などと質問するくらいのことはリーダとしては当たり前と思いましょう。
(メンバへの説明にはIPAの資料を良く使用します。)

品質とは

つまり、「品質」とは例えば検証項目リストの数や不具合の数、手戻りの数などのひとつの指標で表現するものではなく、それらとトレードオフになるであろう工数、コスト、納期、費用など様々な指標と組み合わせて、その複数の指標を使って顧客の要求を満たす度合いと理解してください。

何度もネタにして申し訳ありませんが経営者が事業部レビューで具体的指示をせず「チャレンジ」などと言うのはあり得ません。典型的には経営者がレビューで結果に満足できないのならば、品質特性を分解して会話をし、過剰や我慢できる品質特性を見つけ、そこを落として他を上げるように指示しなくてはいけません。

終わりに

プロジェクトでも事業計画でも、そのような品質指標を明確に意識した会話ができるようになることがひとつの目標です。

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