『こえないで』

2021.12.31

一年を振り返ることが強制される社会の流れに身を任せたら、心臓がいたかった。

なんとなく、全ての行動に罪悪感があって、それは1mmも悪いことをしていないときさえも付き纏っている。例えば、友達と遊びに行くとか、家のお菓子を食べるとか。自由が怖くて、何故なら、責任をとりたくなくて。想像される通りの自分でいることが、一番安全で一番楽だと、そう思う。

わたし、本当は、インターネットに顔を載せることすら嫌。リスクも承認欲求も、高くて危うい。ミスiDの写真「気に入っているけれど、家がバレるから変えるつもりだ」と言うと、考え過ぎだと笑われる。若い女の子がみんな、何も考えていないと思っている? 

でも、一番いいねって言ってもらえるのは自撮りで、それ以外に特段与えられるものも、渡せるものも、才能も、何も、無い。

「17歳 若い なんでも出来るじゃん」って言われて。わたしは、何がしたいのか分からなくて。したいこともわからないくせに、したくないこともわからない。して欲しいと言われる全てに応えられるほど、聖人にも人形にもなれない。

人は、思ったよりちゃんと生きていて、したいことがあるんだと知って、わたしは、ひとつだけ、唯一無二が欲しい。唯一無二の存在を知りたい。神様とか魔法とか何も信じないから、大切にさせて、大切に出来るようになりたい。

18歳になれば、わたしは少女から遠のいて、理想と現実は離れて行く。痛みと、焦燥と、孤独が、わたしを刺す。時間はいつまでも規則的に過ぎる。

わたしだけ、このまま、

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