見出し画像

【おばさんに恋をしたバツイチ女の話】

久方ぶりにnoteを昨日更新しまして。
まさか、離婚と再婚をコミカルタッチに書くことになるなんて5年前noteを始めた私は想像もしていなかった。

書こうと思えばいくらでも悲しみを乗せてお届けできるのですが、
せっかくのnoteですのでできるけコミカルに描いて行こうと思います。

前回のnoteには、離婚を決めた直近のお話を書きました。

私がメンタルフルボッコな頃にちょうど運命の人と出会った、という漫画みたいな世界観があるのでぜひシェアさせていただきたい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
離婚を決めた際に、たまたま職場の同僚達と話す機会があった。

「実は、離婚するんっすよ〜(軽)」

左手の薬指から指輪を抜くジェスチャーでコミカルにお伝え。

すると、その同僚の一人が

「マジですか!俺もね、1月29日に彼女に振られたんです!飲みにいきましょう!」

と誘ってくれた。

日付までキレ〜に教えてくれた。

元々、ものすごく気が合う同僚だったので即座に飲みの予定を立てた。

それが後の今の夫である。

普段ならこんな風なノリで決めたことは流れてしまいそうなものの、絶対に流したくはなかった。なぜなら、彼と飲みにいけば絶対に最高に楽しいと確信していたからだ。

彼が入社してきたのは、この話のつい2ヶ月前。
歓迎会で、たまたま隣の席になった私たちは、他の世界が見えなくなるほど
喉がちぎれるほど喋り散らかしたからだ。

私「私ね、小田急線に乗ると、オカルトラジオが聴きたくなる癖があって…」

と、怖すぎる口火を切ったのにもかかわらず、(歓迎会でやめとけ)

彼「え、もしかして、島田秀平の"お怪談巡り"ですか?僕も今日、通勤中に聞いて出社しましたよ」


え、会話こぅわ\(^怖^)/


こんな話が通じる人、この癖にドン引きしない人おるんや!と思いぐっと会話が加速した。
側から見たらだいぶ怖いエピソードトークなのに私ちは本当にくだらない話を大爆笑しながら話して2時間が過ぎた。

趣味、嗜好、会話の運び方、笑いのツボ、全てがピタッとハマる人だった。

私「あなた、今日から私の大親友やわ!よろしくな!」
そう放ってその飲み会は終わった。

その頃ちょうど離婚話進行中、でも周りには悟られないようにどこか空元気だった私は、久々に腹抱えて笑い、大人がまぁしないであろう親友宣言をした。

その飲み会の席で、私には夫と娘が2人いることを伝え、
彼にも最近付き合い始めた彼女がいることをその時知った。

その飲み会から2ヶ月も経たないうちに、私は離婚が決まり、
彼も晴れて(やめとけ)彼女に振られ、

私たちは初めて2人で飲みにいくことになった。

この上ないほど大爆笑したのを覚えている。
男性で、自分よりおしゃべりな人、笑いに貪欲な人って出会ったことなかったかも。

大爆笑の中にも、
私の影の部分、彼の影の部分をスッと共有し、本当は少し泣きそうな瞬間もあったけど
おしゃべり好きな私たちはビールとジョークでそれをぐっと飲み込み
深いところで繋がれた気がした。

正直これまでの結婚生活10年間、離婚の「り」の字も出たことがなかった。
しかし、この結婚生活が大きく変化するタイミングで、
私のメンタルがズタボロな時に急に彼が現れ、彼も同じタイミングで彼女に振られたことも何か意味がある気がした。

でも、気のせい気のせい。

だって、障壁が多過ぎる。

私は、
バツイチ2人の子持ち
離婚により、実家に出戻りするので遠距離になる
それに彼は10個下の20代
未来ある若者
しかも、同僚…

私は、昔から心に決めていることがある。

絶対に、仕事仲間と付き合わないこと。

これだけは死守してきた掟。
職場は本当にめんどくさいから。

学生時代から、幾度となく泥沼の職場恋愛を見すぎて胸焼け御免状態なのだ。

それは全部おいといて、
全ておいといて、

彼の全てがタイプ。ど真ん中。
顔も性格も声も雰囲気も。

やめてくれ。
惑わすな。
私は身軽になって浪漫飛行へin the skyする身なのだ。
玄米16kgをトランクに詰めて。。(ほんまにやめとけ)

飲みに行ってからは、毎日、それはそれは毎日ラインをするようになった。
会社では普通の同僚を演じ、

始業後は、数通他愛のないラインをする仲。

時々一緒に帰って、子供のお迎えまでの時間に餃子を食べたりするだけ。

高校生に戻った時のような感覚が歯痒くて心地いい。

彼は、複雑な過去があり、
それにも関わらず明るさとジョークで全てを抱えて生きていた。

私「そんな過去があるのに、どうやって乗り越えたの?」

そう聞くと、

彼「本を読むのが好きで。

吉本ばななの本の中に、

"他人はいろんなことを好き勝手言ってくるけど、私は立派なおばさんになるのに忙しいのである。だから周りの意見は気にせずに、おばさんを目指すのである"

みたいな一文があって。

おばさんって素敵。ああ、俺はおばさんになろう。そう決めたら楽になれました。

俺が将来一番なりたいのは、立派な”おばさん”なんです。」


独特ーーーーーーーーーー!!!!!


まさか、こんなに若く美しい男性が、実はおばさんを志しているなんて。
そして、過去の乗り越え方独特すぎて、もう私は彼から抜け出せなくなっていた。

そういえばエピソードも、

彼「俺、ギャンブルとか絶対やらないんですけど、毎日東京ガスのポイントが当たる"パッチョスロット"は毎日やるんです。今日は1ポイント当たりました。(少な)

あと、TEPCO(電気料金)のグラフを見て、昨日より電気代抑えれたな、ってニヤニヤしてます。」


彼はもう、最終形態のおばさんである。

(ほんでなんやねん、パッチョスロットって)


どうやら私は、
おばさんに恋をしたようだ。

離婚を突きつけた時に、元夫に、

「もう男には疲れた、次は嫁が欲しい。」

とジョークで話して久しいが、割と現実的になってきたのかもしれない。


私が言おうとしていたことは彼が寸差で彼が言い、彼が言おうとしたことは私が寸差で彼が言う。

こんなことが続きすぎていた。

職場で同じテーブルで仕事している時にふと、

「瀬菜さんって、

前世、俺と同一人物ですよね?

多分、昔1人やったのに何かの間違いで魂別れて、今ここで出会った的なやつですよね?

そう考えないとおかしいくらい、
居心地が良すぎます。」


そう言ってくれた。

え、同僚にこんなん言わないですよね?

告白ですよね、プロポーズですよねゼクシーですよねハワイで挙式ですよね(圧)

私も、全く同じことを考えていたから驚いた。


そんな魂分散片割れおばさん(ネーミング)と、ひょんなことから鎌倉デートにいくことになり、私たちの心の距離はぐっと縮まることになるのだが、

それはまた、別のお話。
(王様のレストラン風のエンディング)

 To be continued…


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?