見ようとしてこなかったが、傷になっていた。
深くて心臓の真ん中をくり抜かれたような大きな傷になっていた。
目まぐるしく変化する日常、振り返ったらあまりにも短い時間、その間で酷使した心には傷が深くついてしまっていた。

ふとした瞬間に思い出して涙が溢れる。

私がいけなかったのかな。
私がもっと我慢すればよかったのかな。
私は身勝手だったのかな。

心と体が同時に拒否反応を起こして、どうしようもなかった。
この気持ちは決して1日や2日で出来たものではなかったんだ。

積み重なってきた、募る不満と悲しさ。
人には言わなかった。
人のことを貶めることはしたくなかった。
一緒にいた時間も否定したくなかった、24年間生きてきたうちのそこそこの割合を占めたあの瞬間。

そこには青春も含まれていたよ。
徐々に薄れていていつか消えてしまうかもしれないけれども、思い出もあるよ。
そこには2人の世界があって、外には関係ない楽しみと悲しみが息をしていたよ。
それはどんなに言葉を紡いでも語り尽くせることは無い。
人に伝えることはできない世界なんだ。
それを言葉で説明しろと言われてもできないし、したくもない。
話したところで何がわかる、何を知りたい、飲み込むために悪者に仕立てあげたい?

本当は誰1人、敵に回したくないのに。

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