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物語として描く意味#96

まったく見るつもりがなかった『すずめの戸締り』を誘われて見に行ってきました。

結論、行ってよかった。

ネタバレをせずにレビューする能力がないのでストーリーには触れません。

ただ、新海さんは映画だけではなく物語の作り手として化け物じみていると思いました(最大限に誉めている)


ストーリーの構成が面白いのはもちろん、テーマの伝え方がめちゃくちゃ上手い。

今と、未来へ向けた警鐘。

大切なものが失われた、失われているということを思い出させる設定。

ヒロインの行動と言葉がもたらす、きっと映画を見た多くの人にもたらされる深い癒し。


私はこの三つをこの映画のテーマだと受け止めました。


どれも人の人生に深く踏み込んだ問題で、この10年、ずっといろんなところで議論にも問題にもなっていて、どれもが出口のない迷路と化しています。

でも私は、自分を取り巻く世界にそういう傷があって血を流していると知りながらも他人事で、あるいは見て見ぬ振りをしていました。

そういうところに、「面白い」という最高の武器を持って斬り込まれた感じ。


物語とは、こういう気持ちを人の心に呼び起こすために作られるのだなと思う映画でした。

さらにすごいと思うのが、一つの設定でテーマの2つや3つを同時に支えているところです…!

この映画で感じたことを忘れたくなくて、
初めてノートに映画の設定や伏線、メッセージ、挟まれていた小ネタを書き出してまとめてしまいました!

このまとめがすでに教科書のようだ…私もこんな話が作りたい。
やる気が出てきたぞ。

なんだか小難しいことを書いたし大袈裟なことを書いていますが、

いやもう、マジですごいから。
(結局この語彙力がないおすすめの仕方しかできなくて辛い)

現実とスピリチュアルな世界とある女の子の葛藤とドタバタとハラハラドキドキと、もうとにかく盛りだくさんで楽しめます。

気になっている方はぜひ、見に行って見てください!

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