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真面目に映画レビュー『CLIMAX クライマックス』を鑑賞させて頂きました。

おはこんばんにちわ。ぽんずです。

今回は、フランス・ベルギー合作、2018年公開(日本では2019年)の『CLIMAX クライマックス』についてレビューしていきたいと思います。

今年見た中でも衝撃中の衝撃作で、この感動を多くの人に伝えたいと思い、取り上げた次第です。(R18なのでヨイコは見ないように。

前置きはさておき、あらすじのご紹介です。

あらすじ

1996 年のある夜、有名な振付家の呼びかけで選ばれた 22 人のダンサーたちが人里離れた建物に集まり、アメリカ公演のための最後のリハーサルをしている。彼らの集まる建物には電話がない。山奥のために携帯も通じない。そして、外では雪が降っている。公演前の最後の仕上げともいうべき激しいリハーサルを終え、打ち上げパーティを始めたダンサーたちは、爆音ミュージックに体を揺らしながら、大きなボールになみなみと注がれたサングリアを浴びるように飲んでいた。しかし、そのサングリアには LSD(ドラッグ)が混入しており、ダンサーたちは、次第に我を忘れトランス状態へと堕ちていく。エクスタシーを感じる者、暴力的になる者、発狂する者・・・・一部の者にとっては楽園だがほとんどの者にとっては地獄の世界と化していくダンスフロア。一体誰が何の目的でサングリアにドラッグを入れたのか?そして、理性をなくした人間たちの狂った饗宴はどんな結末を迎えるのか・・・?

こちら、引用元のフィルマークスさんのリンクを貼っておきます。

ジャンルは「ミュージカルホラー」に入るそうです。本作品は1996年に実際に起こった事件を基にしているとあって、時代設定も約20年前に合わせてると思われます。

あらすじからみてヤバさが伝わってきますよね。

私もあらすじをみて興味が湧いた一人ですが、中身はそれ以上のものでした。「一体誰がこんな映画撮ったんだ!!(いい意味で)」と思った私は監督やキャストについて調べてみることに。

監督

監督はこの方、ギャスパー・ノエ

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アルゼンチン出身の御年57歳。スキンヘッドひげおやじ。

過去作には『アレックス』(2002)、『LOVE【3D】』(2015)など、衝撃的でセンシティブな作品があります。(love3Dに関してはパッケージ写真の時点で察します。)

その中でも、『CLIMAX クライマックス』は批評家からも高い評価を受けており、第71回カンヌ国際映画祭で芸術映画賞を受賞しております。

チョコチョコ調べてみると、監督のオールタイムベスト5の中に、『ソドムの市』(1975)、『アングスト/不安』(1983)が入っているそうです。。

そりゃやばいわ、と納得しました。

映画好きなら何となく耳にしたことあるこの二作。特に本作は『アングスト/不安』にかなりインスパイアされてるそうで。

改めてとんでもない見ちゃったのかなって思いました。

監督は、あくまでも本作を「アルコールの恐ろしさを啓蒙するための映画」と謳っていますが。。。。

キャスト

キャストに関しても特徴的で、監督が「ダンサーによるダンスをメインにした映画をつくりたかった」と、総勢28名の出演者のうち、主演のソフィア・ブテラら5名以外は各地で見出したプロダンサーを起用しています。

ソフィア

主演のソフィア・ブテラ(キングスマンとか出てましたね。)

演技経験のないダンサーを敢えて起用することで、下手に演技臭くなく、ドラッグによる酩酊状態までの過程をリアルに描いています。大まかな構成はあるものの全てが脚本で定められておらず、会話劇やダンスシーンもアドリブなども取り入れることもあったようです。

感想

ここからは、私の主観ですが

「ドラッグによるトランス状態」を映像を通して体験できる映画。

こう感じました。

前半は、ダンスシーンと会話劇でまとめられており、この時点でも他の映画とは一線を画す所はありました。ダンスは素人目から見てもプロ。圧倒的なダンスですが、中々の長尺です。また、会話劇は後半にガッチしと結びついてくるので見逃し厳禁です。(個人的には、タランティーノ作品を彷彿とさせました)

問題は後半です。

完全にドラッグが体に回ったダンサー達が各々暴れまわります。ここら辺のシーンはワンカットで表現されており、まるで自分がドラッグの世界に入り込んだような気がします。(気がするだけです。)

やはりここがインパクトが強く、他のドラッグ映画と大きく違うところです。

え、誰がドラッグ入れたん? そう思いますよね。

最後に分かります。ただ、重要度としてはあまり高くないと思います。(何となく分かりますが確定はしていないため、犯人が咎められりしないため)

あくまでも「アルコールの恐ろしさを啓蒙するための映画」。

ここが重要なんです。


以上、感想なります。

怪作、衝撃作、何と表すのが正しいのかは分かりませんが、ある種の教養作品としても楽しめると思いますので、心が元気なときに見てみてください。(ネトフリ、Uネクとかで見れるので。)

ではまた。




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