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ハンドドリップ器具の紹介【コーヒー沼の入り口へようこそ】

ADDress珈琲部のメンバーから「ハンドドリップに使っているコーヒー器具の紹介をして欲しい」というリクエストに応えて、自分のハンドドリップ・コーヒーセットの紹介をしたいと思います。
購入順に紹介しますので、どのようにコーヒー沼にハマっていっているのかをご想像いただければ幸いです。

こんにちは!多拠点コ・シェアリングサービスADDressを利用して旅をしているつよぽんです。
コーヒー沼にハマり、旅先にハンドドリップコーヒー器具とコーヒー豆を持参して毎日ハンドドリップに励んでいます。
ADDress珈琲部の部活動として、スペシャルティコーヒー専門店の紹介をしています。
2021.08.23 以下の購入したコーヒー器具を追記。
・タカヒロコーヒードリップポット「雫」900 ml
・Brewista Smart Scale II
・おまけ つよしコーヒーメジャースプーン
また、末尾に気になるコーヒー器具を追記しました。
沼がだいぶ深くなりました(笑)

cera COFFEE ポータブルコーヒーグラインダー

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自宅には手回しグラインダーがあったのですが、使ってみるとオモチャみたいなものでした。
豆のかけらが周囲に飛び散ったり、粉受けから粉が溢れたりして掃除がめんどくさい。
挽き目の調整もできない。

それで、Amazonで探してポチった、コーヒー沼最初のハンディ・グラインダーです。
購入のポイントは、
・ステンレス製(なので清潔そう)
・挽き目を無段階調整できる
・持ち運びしやすい(ソロキャンプに持っていけるサイズで、なんとなくおしゃれに感じた)
・挽いてる最中に豆が飛び出さない
・グラインダーから粉受けまでシュッとしたシンプルなデザインで、粉がこぼれたりすることがなさそう。

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バラバラにしたところ。ダイヤルを閉めていくと二つの臼の隙間が減り挽き目を調整できます。

しかし、使うこと数ヶ月。二つの課題が出てきました。
・浅煎りの豆は硬い。
 硬いが故に回すのに力が必要になる。ハンドルを持つ手と腕に余計な力が加わる。これにより、だんだんケースが開いて粉受けが本体から外れそうになってしまい、手で抑えていないと挽いた粉が飛び出てきそうになる(実際にそうなったことはないが、不安・・・)

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良く見たら、軸がズレてきているのが分かります…

・コーヒー粉の粒度が一定でない。特に粗挽きになるように挽き目を調整するダイヤルを開いて行くと、中のコマが動いてしまう。
 コマの軸がずれてしまうので、臼の隙間が広がったり細くなったりして、挽き目が不安定になるものと思われる。
 このハンディグラインダーの機構の問題。

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これを解決するのはもはや新しいグラインダーを買うしかないのですが、なんと世界最強の手回しグラインダーを買ってしまうことになるのです・・・(後述)

ORIGAMI DRIPPER S

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岐阜県美濃地方で製造された陶器製のドリッパーです。
特徴は、
・20あるリブ(溝)がドリッパーとペーパーの間に空間を作ることでお湯の抜けをスムーズにし、多彩な抽出を表現。
・速度コントロールが自由自在。
・底穴が直径25mm(コーヒーの抜けが良いです)
・世界ブリュワーズカップというバリスタの世界選手権でチャンピオンが使用したドリッパー(名古屋のTRUNK COFFEEが監修)
・16色のカラフルなラインナップ
・HARIOやCAFECの普通のフィルターが使える
というところでしょうか。
ただし1つ目・2つ目の特徴については、私自身まだしっかり把握できていませんので、あくまで参考程度です。

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私はこのドリッパーでコーヒーを淹れる瞬間がとても好きですね。

ORIGAMI Sensory フレーバーCUP

TRUNK COFFEE監修の世界ブリュワーズカップのチャンピオンモデル。
この上にドリッパーを置いて抽出し、そのまま飲むことができます。
飲み口の部分が薄く、壺のような形状であるのが特徴。

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私が購入したものは、それを記念したTRUNK COFFEEのロゴ入りで、チャンピオン獲得時と同じピンク色のやつですね。

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容量は大体330mlです。
これを旅先にも持っていくのですが、やはり普通のコーヒーサーバーが欲しいところです。注ぎ口が丸いので他のカップ等に注ぐ際にこぼれやすいためです。

このカップを他の人に見せると、大体の方がいいオシャレ〜!と言ってくれて、写真を撮る方もいます。これでフレーバーのあるコーヒーを飲むと、フレーバーましましになる気がしますね♪
ドリッパーとの組み合わせも良い感じです!

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KINTO POUR OVER KETTLE 430ml

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ドリッパーにお湯を注ぐのはミニケトルでやっていたのですが、ただのケトルなのでお湯の量を細かく調整できない、ものすごくやりづらいことに気がつきました。
そこで、ソロキャンプ用のプアオーバーケトルを探していたところ、このケトルに辿り着きました。
ステンレス製で水切れに優れ、ドリップ時の湯量を調整しやすいです。

少し課題があるとすれば、もう少し湯の流量(時間当たりの湯量の大きさ)を速くしたい時があってもそれがやりにくい。
流量は注ぎ口の断面積で決まっちゃいますからね。
ただし、今のところは大きな失敗はないのでしばらくはこれと一緒に旅をするつもりです。

HARIO V60 ドリップスケール

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コーヒーの美味しさに再現性を求めるのであれば、ドリップスケールという器具は必須です。
時間と量を測ることができないと、ハンドドリップはコーヒーの美味しさを安定したものにすることができません。
(できる人もいそうですが、数多く練習を積んで正しい感覚を身につけた方に限られるのでは、と思います。)
効率良くハンドドリップを練習し、「美味しさ」という正解に早く辿り着こうと思えば、ドリップスケールはなくてはならないものになります。
ハンドドリップ・レシピが存在し、必ず時間と量を正確に追従する必要が生じます。これ無くして、レシピへの追従は不可能でしょうね。

レシピは
・コーヒー豆の挽き目
・豆の量と水の量の比率
・お湯の温度
・お湯を注ぐタイミング
・コーヒーが抽出され切るのに必要な時間
にフォーカスして設計されていることがわかりました。
そうなると、正確なグラムが測定でき、時間をきちんと測る必要が生じます。

これまでは普通のキッチンスケールを使っていましたが、0.1g単位が測れないこと、腕時計のストップウォッチでは時計の電池の減りが早まってメンテナンス周期が短くなる懸念がありました。

HARIOのドリップスケールは大体どこのコーヒースタンドへ行っても使われているとてもメジャなスケールです。

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Kurasu Ebisgawaで撮影。

こなスケールは防水ではありません。電池ボックスからして防水性能は皆無なので、お湯をこぼして機能不全にしないように注意する必要あり。

やや反応が遅い時がある(これはとあるコーヒースタンドのスタッフさんが言っていたお話です)。
実際に使うと、確かに反応が悪い時がありますね。

CAFEC メジャースプーン

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安価だったこともあり、なんとなく必要かなと思って買ったスプーン。
一杯で15gとのことだったのですが、よく考えたら浅煎りの豆と深煎りの豆では密度が大きく異なるため、一杯=15gとはならないですね。

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左が浅煎りの豆(エチオピア・グジ)
右が深煎りの豆(アフリカ、モカフレンチ)
写真の角度が少し違うことを差し引いても、深煎りの方がスプーンからあふれていますよね。
浅煎りの豆の方が密度が高いことが分かります。

今は袋からこのスプーンを使うというよりは、コーヒー豆の袋から直接ドリップスケール上の容器へコロンコロンと注ぎ入れてグラムを測ったりするので、余りスプーンを使うシーンがなくなってきています。

Kalita SG155 Dripper

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Kurasu Kyotoで一目惚れして、購入したドリッパー。

砂岩陶土とは、砂岩土【特殊な土】と天草陶石が配合された陶磁器です。
土の味わいと肌触り感に砂目模様の質感を感じてみてください。
(引用元:SG155 Dripperの箱の説明より)

これは、コーヒーの落ちる速度がORIGAMI Dripperのような大きな穴が空いているドリッパーに比べてやや遅いので、よりコーヒーの成分を抽出したい時に向いているドリッパーだと思っています。

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COMANDANTE C40 NITRO BLADE

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ドイツ製、世界最強のポータブル・グラインダーです。
ドイツの技術は世界一位イイイイィィィィ。
(失礼しました)
京都珈琲学部のスタッフの方に教えて頂きました。ベアリング機構により、物凄く回しやすくストレスの少ないハンドルです。

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京都珈琲学部さんのヤツは、レッド。
私がドイツから取り寄せたヤツは、アメリカン・チェリーと言う色味です。

値段がすごい。なんと4万円超えです。日本国内に在庫が少なすぎてより高価になりつつあり、自分はBUYMAというサービスを使い輸入しました。

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ビンが二種類付属します。

ニトロ・ブレードというCOMANDANTE独自の刃が、硬い浅煎りの豆だろうと軽快にスパスパ切ってくれます。結構感動する手応えですこれは。

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Made in Germany.
挽いた豆のクズが、電動カットミルのそれと同じ感じになります。

大阪心斎橋アメリカ村にある「リロコーヒー・ロースターズ」でスタッフの方に教えていただいたのですが、このグラインダーの特徴は、カットミルとすり潰し型ミルの両方の性質を兼ね備えている点、だそうです。

自分がこれは良いな!と思ったもう一つの点が、グラインドハンドルをロックしてくれる機能です。

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挽き目調整ダイヤルを一番閉めた状態にすると、グラインドハンドルは動かなくなります。
これより「挽き目ダイヤルを設定し忘れて、超極細な挽き目になっちゃった!」なんていう凡ミスをなくすことができます。
もちろん、このグラインダーを仕舞う際には必ずロックしておくことが必要にはなりますので、癖として使用後はロックしておきましょう。

TANITA 温度計 TT-508N

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よくある、油の温度とか測れるプローブ式温度計です。
コーヒー抽出時の大事な要素として温度管理があります。
レシピの中には、0.1℃単位で細かく表記しているのもあります。
とはいえ、お店ごとにそのレシピの温度は大きく異なり、豆によっても挽き目によっても最適解は変化しているみたいです。

再現性を気にする人は、温度もしっかり測るようにしましょう。

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タカヒロ コーヒードリップポット「雫」900 ml

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Pour overでお湯を上から注ぐ時、お湯のスピード調整がとても重要になります。
なぜなら、焙煎されグラインドされたコーヒーの粉に含まれる細胞を不用意に破壊してしまうと、酸味が抽出されすぎてしまったり、抽出したくない成分(エグ味)が抽出されてしまうことになり、せっかくの美味しいコーヒーが最後の段階で損なわれてしまうためです。

このタカヒロのドリップポット雫(しずく)は、お湯を載せていくイメージでハンドドリップをしたい時に最適な器具だと思います。
もちろん「弘法筆を択ばず」という諺もありますから、お湯がきちんと狙った通りに調整できるのならばどんな器具でも良いと思います。
しかし、熱くて重たいポットを手に持ち、スピードを自在に調整する技術は意外と難しいと思います。
たかがポット、されどポット。

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この注ぎ口の形状が重要です。
ここのうねりが他のポットにはない特徴のひとつです。
ここがストレートになっている器具は、お湯が出るスピードが上がり難しくなると思います。

実際に使ってみると本当に注ぎやすい。
細く丁寧にお湯を注ぎたい時に実に簡単にそれが可能になります。
「雫」を載せていくような抽出はあまりやっていないのですが、そのあたりの調整は他のケトル・ポットよりはやり易いと思います。

このポットはプロのバリスタも愛用する器具ですね。
色々なショップで良くみます。

Brewista Smart Scale II

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実は、前述のハリオV60のコーヒースケールが、壊れてしまいました。
購入してまだ半年も経っていないのに。
あちこち旅先に持参していたせいでしょうか。
電源ONができなくなりました。

ただ、実は壊れる以前から、ハリオV60コーヒースケールの問題点はいくつか感じていました。
・タッチパネルの反応が遅い
・計器の反応が遅い(遅れて数値が安定する)

そこで、もっとハンディで使い易いコーヒースケールはないかなと思っていたところ、このBrewistaのスマートスケールIIに出会いました。
実際に使ってみると、液晶部分が見やすく、反応も比較的速い。

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大きさ比較。
左がハリオV60コーヒースケール(※旅先拠点のものをお借りしました)。
右がBrewista Smart Scale II。
コンパクトなサイズで旅先への持ち運びが少し楽になりました。

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現在日本には在庫がなく、私はamazon.com(アメリカ)から個人輸入の形で取り寄せました。
その方が、日本国内の定価価格より安く入手できました。

おまけ つよしコーヒーメジャースプーン

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先日、kabo.(かぼ)というゲストハウスで開かれたコーヒーメジャースプーンを製作するワークショップへお誘いがあり、そこで製作したスプーンです。

材料(ワーク)はすでに下の写真のように加工済みで、これを小刀と紙やすりで削っていきます。
久しぶりに小刀なんて使いましたよ。
鉛筆は、鉛筆削りができますか?という小刀の技量をチェックするためのワークです(笑)

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「焼きペン」と呼ばれるハンダゴテのような器具で、できたスプーンに焼き付けしながら絵や文字を書き入れました。

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ACAIA コーヒースケール(気になる器具)

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器具の写真がちゃんとなくてすみません。
これ、京都珈琲学部が使っているスケールの一つで、防水性能があり、反応が良くLED表示がとても見やすいスケールです。
ただし、HARIO V60 ドリップスケールと比べるととても高価な三万円超え、置いているお店はあまりありません。
HARIOのドリップスケールでは物足りない人向けではないでしょうか。
でも、やっぱりいい商品は欲しいです(笑)

電機ケトル Stagg Fellow EKG(気になるコーヒー器具)

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Kurasu Ebisugawaに置いてありました。
握りの部分が使いやすそう。
指定した温度に保ってくれる機能が付いています。
いちいちケトルにお湯を移すだけで湯温が5度くらい下がってしまうため、こう言うのも欲しいですね。
お値段は二万円超えてました。

AeroPress(気になるコーヒー器具)

おもちゃ屋さんが考案したとどこかで聞いたコーヒー器具、エアロプレス。
今自分が把握している利点は大きく二つ。
・ハンドドリップできなくても、安定した味でコーヒーの抽出ができる
・エスプレッソも抽出可能

一つ目の利点は、新しい豆を買ってきたときに味の基準を作れる点です。
ハンドドリップはその人個人のスキルに依存するところがありますが、エアロプレスの場合はやり方を覚えれば誰がやっても同じコーヒーが抽出されるそうなので、一つの基準が作れるという話です。

二つ目の利点は、高価なエスプレッソマシンを入手しなくても自宅で簡単にエスプレッソが淹れられるという点。今のところエスプレッソはあまり好んで飲んでいないですが、自宅でラテ・アートの修行が積めるじゃないですか。

GINA(ジーナ)(気になるコーヒー器具)

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透過法と浸漬法に加え、水出しコーヒーもできる優れものらしいです。
しかも、スマートフォンと連携し、レシピを自動的にログしてくれるらしい。
そもそも、フォルムがなんかかっこいいし。
持ち運びはかなり厳しいと思いますが、一家に一台あったらめちゃ良さそうです。
上の写真のように、Glitch Coffeeさんへ行くと見ることができます。

cores CONE GRINDER C330(気になるコーヒー器具)

これはまだ実機を見たことがありません。
友人に教えてもらいました。
プロ用とガチ比較しても性能的には優れているみたいだし、コスパも悪くありません。
てゆーか、コマンダンテよりは安いです(笑)
コーン式(コニカル式)という刃、歯と言った方が良いのかもしれませんが、すり潰すようにグラインドする機械のようですね。

Flair Espresso Maker(気になるコーヒー器具)

これはまだ実機を見たことがありませんが、最近Instagramに流れてくるとてもホットなエスプレッソ抽出器具です。
何よりも良いと思ったのは、手で抽出するところですね。
大きな機械を使うのではないというところに、かえって魅力を感じます。
これも自宅に一台欲しいなぁ。

コーヒー器具の歴史を感じながら楽しむハンドドリップ

紹介したら、結構な量の器具を使ってきていることに気がつきました。
でも、再現性のあるハンドドリップスキルを身につけようと思ったら、どれもこれも必要な器具に思えて仕方がありません。
ただ、なんでこんなにハンドドリップスキルを身につけようと前のめりになっているのか、自分でもよく分かりません。
一つ言えることは、一杯のコーヒーを誰かのために淹れることって、そこから生まれる会話や情報交換、コーヒー好き同士の共感など、人との繋がりを大切にすることなのかなぁと最近思うようになりました。

それではコーヒーを楽しみましょう。ここまで読んでいただきありがとうございました。


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