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ヤモリーズの林業〜林業って何するの?〜

こんにちは林業2年目に突入し、少しずつ林業について紹介する機会が増えている鈴木です。

皆さんのイメージする林業はどんなものでしょう? シンプルに"林業"="木を伐る"というのが世間のイメージではないでしょうか?
もちろん我々にとって木を伐る仕事は主な業務の一つで間違いありません。しかし、単純に木を伐ることはそれほど”プロ”と”素人”を区別する指標ではないと思います。もちろん安全性や効率性において経験が物をいうのは確かですが地元の小学生、中学生であっても職業体験で伐倒を行えることからも木を伐るのは指導があれば1日でできてしまいます。道具も、のこぎり、ロープ、くさび があれば1万円程度の装備で伐倒できます。

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ではいわゆる林業家、林業事業体の強みは何か?

それは搬出手段!!木を伐った後にその原木を山から持ってくることができるかどうか。ただそれだけと言えばそれだけですが、伐倒より大変だと想像できるでしょうか?

一般的な原木は長さ4mで100kgを超える重さです。それを山から持って降りなければいけません。何も整備されていない山の山頂にある木の原木1本だけ欲しいと言われても林業家でも無理と言ういうのではないでしょうか。出荷したとしても1万円以下でそれに見合うだけの労力を使うことは目に見えてますからね。

ではヤモリーズの強み(搬出手段)は何か?それは”道”です。少し詳しく言うと山に車の走れる作業道を作れるということです。もちろん皆さんが想像する道とはギャップがあると思います。いわゆる舗装された道ではなく未舗装の道です。

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上の写真のような道を作るわけですが、これがまた難しいのです。

水が沸いてい"ぬかるみ"ができたり、最近話題の崩れが発生したりと。

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ぬかるみにはバラス。崩れには裏済みを処理しないとせっかくの道が台無しです。

バラスは拳ぐらいの大きさの石です。ぬかるみに石を撒くことで地面が安定します。でも石を入れれば済む話ですがその石を調達するのだって大変なわけです。山に道を付けるルートを決めるときにぬかるみができそうな箇所を確認するのは当然ですがその処理をできる石が取れそうな場所も確保しないと別のところから石を山に運ばないといけなくなりお金がかかります。

崩れには裏済みという土留めを木で作ります。皆さんはよくコンクリートで舗装された崩れ止めを道路で見ると思いますが我々は天然素材ですぐ調達できる木を使いますが理にかなった見た目とは裏腹に頑丈な作りです。コンクリートは年々劣化してしまいますが、木組みと土で作ると年々植物が育ちその根で強固な土止めが出来上がります。

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見た目は確かにこれで大丈夫?と思うかもしれません。舗装した方が丈夫じゃないのかと。私たちが目指す林業は長期間伐を主ばつとして10年ぐらいの間隔で少しずつ木を収穫するスタイルなので50年ぐらいは道がしっかり残って欲しいので舗装が劣化するのは考えものです。劣化させる植物の根っこがそこらじゅうにある環境で10年ごとに舗装することを考えると自然体の道は理にかなった形でその手法を我々は勉強しています。

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