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《エピソード14・絶望からの脱出》弱冠20歳で1000万超えの借金、鬱、自殺未遂、親との確執。からの逆転人生を実現させたリアル話。

射し込んだ光

記憶のないまま、死ねるであろう高さの場所に立っていた。自分を取り戻した時には、まだ死にたくなかったのか一歩踏み出す勇気すら出ない。「死ぬことすらできないのか」戻ればまた地獄の日々。完全に行き場を失い立ち尽くしていた時、単純だった僕の中で何かが動いた。「そうか・・・」その一瞬の出来事が、暗闇の中に一筋の光を作ったように感じた・・。

希望の鐘

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毎日毎日震えと冷や汗が止まらず、頭の中を悲観だけが支配していて

死んだように生きていた日々。もしかすると「もう死ぬしかない」と思うのは当たり前な状況だったのかもしれないけど、死ぬことすらできなかった僕に残された道は2つしかなかった。

死んだようにこのまま生きるのか?

なにかを変えるために死ぬ気で生きるか?

という2つ。「死ぬことができない」以上生きるしかなくて、生きるのが辛いからこそ死ぬことを選んだのに、選択肢としてその辛くてしんどい「生きること」に戻るしかなかったあの時はさらに足取りを重くしていて身動きが取れなかった。

それでももう、生きるしかない。

状況といえば、借金は1000万を超えて返済が続く日々は変わらず、付き合っていた彼女とはうまくいっていなくて、過度なストレスから胃を壊してろくに食事もできないでいた。痩せ細った姿は病気以外の何者でもない。

それが習慣になったのはもちろん自分のせいでしかないけど、変えたくても方法がわからず、あまりにも深くて暗い闇に光なんてさすわけがないと半ば人生を諦めていた結果だった。

「どうすればいいんだ・・・」

もしかしたらこの時初めて、自分の中で“変化“を求めた瞬間だったかもしれない。もう、死んだように生きるのはゴメンだ。今まですれ違うたびに本気で「死ねばいいのに」と思っていた幸せそうな人が羨ましかったし、羨むがゆえにそれを罵倒して引き下げて自分の目線を合わせようとしていたんだ。

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人はうまくいかない責任を他人に転嫁したがる。批判や文句をすることで相手の立ち位置を引きずり下ろし自分を正当化しようとする。結局、なにも変わりもしないのに。

習慣を変えることは恐ろしく怖い。どんな悪い状況でも慣れ親しんだその環境から離れることが怖いからこそ、同じことを人は繰り返してしまうのだろう。病気になると分かっていてもやめられない酒やタバコ。薬に手をだし身を滅ぼす人間もいる。「こうじゃいけない」とわかっているのに変化させることに躊躇するのは、この怖さと「どうせ」という諦めなんだと思う。

「怖さと諦め・・・」

それでも生きなければいけなかった僕は、怖さと諦めを先延ばししてみることを選んだ。

「これをしてみてダメだったら、もうその時は本当に終わろう。」

そう思った僕は絶望的な状況の中で1つの賭けをしてみようと考えた。

変化の訪れ

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勉学も疎かにしていた僕は幸い、余計な知識なんかなくて単純で短絡的なことしか考えられなかった。もしかするとその単純さがあの時の重い僕の足を進めてくれたのかもしれない。

「今までしてきた結果が今であるのなら、今までしてきた選択と反対のことをすればもしかすると・・」

ただただそう思っただけだった。というより、そんな考えしか出てこなかった。

例えばもし怖さと諦めから1日を嘆くためにお酒を飲むのなら、1日を称賛するために飲んだらどうなるのだろうか?

幸せな人に向かって唾を吐きかけていた行動を、幸せな人に感謝するとどうなるのだろうか?

愛せなかった人を愛してみるとどうなるのだろうか?

1つ1つの今までの行動を思い返してみて、すべて反対にすれば結果も反対になるのではないか?という思いが急に芽生えた。どうしても答えが見つからなかった問題に、一つのヒントが見つかったように少し僕の表情に笑みが溢れた。

「もう、それにかけてみるしかない・・」

僕はどうしてもいえなかった

「ありがとう」「ごめんね」

という短くて簡単な言葉をその日、誰かに向かって言っていた。そんなことでも僕にとっては苦しくて自分を否定するような気がしてできなかったことだったけど、それでもそれは真っ白な人生の地図に一歩目の標を描いた瞬間でもあった。

僕の怖さと諦めはその日、そうやって先延ばしされた。そしてここから、思いもよらない様々なことが起きることになる。

続きはまた

いつも読んでくださりありがとうございます。いろんなフィードバックがあって初めて自分と向き合える。自分を確認できる。 サポートしていただくことでさらに向き合えることができることに感謝です。