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ごくうが行く:散歩する時間は長い

おび

今日のごくうの散歩は夕方4時から出て行った。帰りは5時30分を過ぎて落ち着いたのが、6時を過ぎていた。4.9km(7605歩)とガラケーに記録されていた。毎日はこれよりも少ないが、週に2,4回はこのようなことがある。

散歩していれば、犬友もできるが、ごくうの場合、犬友以外にも知らない人が声を掛けてくる。

ごくうの散歩コースは3通りある。その日の気分と言うよりも意外と選択して、今日はこのコースと、昨日の散歩コスを念頭に置いている選択をする。しかし、最近は複合的に2種類の散歩コースを適当にアレンジしているようだ。

今日の散歩コースは団地に出口で上に行くか下に行くかでまず決まる。今日は下を選んだ。川筋を進むと、小さな団地の入り口を通る。そこには犬や人間を選択しない小型で薄茶色のトイプードルがいる。せわしく出会った人や犬に代わる代わる挨拶するので、ごくうは苦手らしい。

次の隣に黒いトイプードルに出会うはずだが、今日は出会わない。昨日は土曜日で、夫婦揃って散歩していた。ごくうは喜び、ご挨拶。黒いトイプードルは女の子、ごくうのお気に入り。でも時々手痛いしっぺ返しを食うが、今日はご機嫌みたいで、互いに挨拶。食べないときはこんな時が多い。恋煩いしているようだ。

近くの団地下の空き地で落ち着くべきところを探していると、若い夫婦が団地から降りてきたところだった。若い夫婦は仲良しらしくいわばラブラブの二人であった。若い妻は今お腹に赤ちゃんがいるらしく、夫は妻を気遣い、妻はお腹の赤ちゃんを気遣いながら歩いて行く。ごくうを見ると、若い妻は「ま、かわいい。」と声を掛けていく。ごくうは若い夫婦を見やりながら、しきりにマーキングする。

ごくうはマーキングを終えると、いつものコースを歩いて行く。次の「立ち寄り場所」までは黙々と歩いて行く。いつも立ち寄るところにマーキングする。よく逆立ちマーキングする。人が出くわしたときには、クスクスと笑ったり、ケラケラと笑ったりして、不思議なものを見たというような表情をして去って行く。中にはかなりの人が近寄ってきて撫でていく。

この辺りでよくあいちゃんに出会う。柴犬の女の子、ごくうはよく動くワンちゃんは苦手だ。やり過ごせるようになるのを待っている。昨日は、ブルドッグのお母さんと娘さんに出会った。ちょうどボーダーコリーの女子と一緒になる。ボーダーコリーは娘さんに撫で撫でされている。ごくうはお母さんに媚びを売るようにまとわりつく。普通はブルドッグの男の子と一緒なので、可愛がってもらえない。

いつもジョギングしているお姉さんに今日も出会った。お姉さんは「可愛いね。」といいながら撫で撫でしてくれる。ごくうも恍惚の表情をして受け入れる。

ごくうはコースを一通り終えても、進路変更!今日はいつものコースを逆コース?ごくうがマーキングし終わると、ボーダーコリーに追いつかれた。ごくうを見つけて走ってきたようだ。互いに挨拶。でも、コリーは大きい割りにはひっくり返ったり、転んだり、嬉しさの表現が多彩だ。ごくうは呆れてみている。

今日はどっちに行こうかな。交差点で迷っている。すぐに今日はこっちと道路の真ん中を歩き始める。ごくうこっちだよ、歩道に引き寄せる。いつものコースを我が道とスイスイと歩いて行く。窪んだ鉄路に50cm位の幅の橋が架かっている。怖さが分かってからは安全な端を歩いて行く。

さあ、いつもの場所だ。多くの犬が立ち寄る場所だ。こっちを逆立ちマーキング、あっちを逆立ちマーキング、もうおしっこは出やしない。保育園の側を通ると、大きなワンちゃんが家のベランダから吠えまくる。ちょいと目をやるだけで、何事もないかのように歩いて行く。

自動車道路に出たが、歩道は広い。中学生が土日以外はよく出会う。中学生に「かわいい」と言われれると嬉しいらしい。特に男の子に言われると「クーンくーん」と鼻泣きする。時に、女の子がつるんで立ち話していると、間に入り、並ぶ女の子に媚びを売る。雨の日も濡れていてもお構いなし、中学生に向かって立ち上がろうとする。ごくう「だめよ。」と言われても名残惜しそうに振り返る。

いつもの陸橋歩道だ。ここでは、あまり人に出会わない。でも、今日は女の子に連れられたトイプードルにご挨拶。
「チワワ?」チワワにしては大きい。不思議に思って尋ねてくる。
「柴犬とパピヨンのハーフです。」
「ああ・・・そうなんだ。」
「人が好きなんですよ。」
「うちのも。」
トイプードルはごくうを飛ばして挨拶に来る。
「ほんとだ。」
トイプードルは僕に挨拶、ごくうは女の子に挨拶。
「うちのは8歳、おたくは?」
「7歳です。お名前は?」
「レオです。」
「レオちゃん、こちらはごくうです。」
「まあ、かっこいい!」
「里親で貰ってきたんですよ。」
「ああ、そうなんだ。」
「今度また出会えるといいね。」
「またね。」
と分かれていく。

陸橋を降りると、夏にはよく出会うおばあちゃんの家の側。おばあちゃんは出会うと、「ごくうだったね。」と撫でてくれる。6人グループでよく散歩しているとき出会う。

今日の散歩が終わる頃、手前でごくうの大好きなおばさんが店から出てくる。鼻泣きが酷いくらい。腰を丸めてやんごとないほど。今日は素通り、チラリとお店を見るだけで素通り。

団地入り口で、散歩のワンちゃんと一緒に出会うお父さんに出会った。昨年の年末に飼っていたワンちゃんが亡くなっていた。お父さんに撫でて貰う。愛犬が亡くなっても散歩は続けるという。ごくうを撫で終わると、名残惜しそうに「バイ、バイ」。

家の近くの中学生はごくうが大好き、でも、めったに出会えない。今日も出会えない。お隣さんのワンちゃんもお庭には出ていない。昨日はお父さんに団地外で出会ったのに。明日は会えるかな。

ごくうは常連さんを除いても、知らない人によく注目される。1年365日、ほとんど毎日出会ってもう4年。1年に365人は出会っているかも。そんなことはないと計算しても2度、3度の人もいるが、ほとんどが1回きり。1000人近い、いやいやそんなはずは。でも、よく出会っているなー。

おわり

おび

キングの来た日から
https://note.com/tsutsusi16/n/n24f66a2e1e1b

さくらの来た日から
https://note.com/tsutsusi16/n/n499d81cbcc61

トムとジェリーのように
https://note.com/tsutsusi16/n/nd2e9fb784572

どうして売れ残ったんだろうー① https://note.com/tsutsusi16/n/n0afe7d48c8d1
どうして売れ残ったんだろうー② https://note.com/tsutsusi16/n/nd796efee3865
どうして売れ残ったんだろうー③その後(完) https://note.com/tsutsusi16/n/nccefe6f11111

ごくうは食べない
https://note.com/tsutsusi16/n/ncafdf70d7f0c

あっしには関わりのねぇことでござんす https://note.com/tsutsusi16/n/n7ad01fcf3d13