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THE AMBIENCE OF SPORTS vol.31

秋晴れの明治神宮。

木々のざわめきと鳥のさえずりが聞こえる。

スススと進むすり足。床を滑る音。スッと腰をおろし一礼。再び立ち上がり一歩二歩。腰を下ろして回れ右。正された姿勢。弓を立て、矢を整える。衣擦れの音が聞こえる。無駄がなく正確な動作。

三度立ち上がり弦を引く。「キッキキキ」と弓が鳴く。

時が止まる。

「ターーーーン」

乾いた音とともに放たれる矢。

「ヒュ、、、、タンッ!」

空気を切り裂く鋭い音と少し遅れてやってくる的中を知らせる音。

競技者が次々と矢を放つと美しいオートマティズムが生まれる。

弓道の洗練された所作は伝統文化に通じるものがあって、そこには日本人の心が宿っているように感じられた。

2006年至誠館(明治神宮)/全日本選手権

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