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【読書記録】ずっとお城で暮らしてる

2024年184冊目。

以前『穏やかな死者たち シャーリイ・ジャクスン・トリビュート』を読んだので今度はシャーリイ・ジャクスンを読んでいきたいと思います。

穏やかな死者たちを読んだ時に、静かなホラーが多いなと思っていたのですが、本家のジャクスンが静かなホラーなんですね。超自然的な現象が起きるでもなく、姉妹の生活の様子が淡々と描かれていました。

妹のメリキャットの視点で物語が進むものの、メリキャットにとって当たり前であることが読者にとっては歪に感じられ、その違和感が作品全体を覆っています。

この手の作品を読むと、本人がよければそれでよいのか、それとも外部が介入して矯正をはかるべきなのか迷ってしまいます。姉妹の生活が持続可能とは思えず、思わず手を差し伸べたくなります。でも姉妹はそれを望んでいません。せめて以前のように村で買い物ができて、静かに家族で暮らせるようになるといいのですが。

村人たちは私から見ても恐ろしいです。人は機会があればこのような悪意を実行してしまうものなのでしょうか。後悔して姉妹に食糧を届ける善意も持っているというのに。でもSNSなどで見かける極端な意見などを見るに、ありうるんだろうなと思ってしまいました。

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