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【読書記録】後宮の検屍女官1

2023年漫画等78冊目。

『少女小説を知るための100冊』で紹介されていて気になっていた本。「薬屋のひとりごと」の副読本欄での紹介だったかと思います。原作も買っているのですがとりあえずコミカライズから。

コミカライズ担当は『家政魔導士の異世界生活』のおの秋人さんですね。

後宮の女官が検屍を行うというミステリ仕立てのストーリーです。

後宮のある世界観で検屍が存在しているのか気になったので検索してみると、日本医史学会の「法医学と検死の歴史」という記事が見つかりました。

その記事によると、1247年に『洗冤録』という書物が刊行されており、その序文には

死刑判決を下す際にもっとも重要なのは、事件当初の証拠であり、この当初の証拠を得るために最も肝要なのは屍体の検験である

http://jsmh.umin.jp/journal/59-3/59-3_419-424.pdf

と語られているそうです。冤罪の防止に検屍が有効だというのは『後宮の検屍女官』中でも語られているので、おそらく『洗冤録』を意識しているものと思われます。

さて、本作は検屍を扱うので屍体の描写が欠かせないですし、リアリティが求められるので漫画家さんは大変なのではないでしょうか。注目していきたいと思います。

また、『薬屋のひとりごと』はだんだんと世界観を広げていっていますが、本作は今後どのような展開になるのかという点にも注目したいと思います。

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