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【読書記録】幻想と怪奇14 ロンドン怪奇小説傑作選

2024年47冊目。

テーマは「ロンドン怪奇小説傑作選」。これまでも幻想と怪奇はたびたび英国を特集してきていましたが、今回は地理にフォーカスし、実際にロンドンの地図上で事件が起きた場所を当てはめて紹介しています。私は出てくる地名が本当に存在するのかどうかも気にしていませんでしたが、これまでなんとなく読んでいた地名が地図上で示されると解像度が上がった感じがして面白かったです。ベイカーストリートとか実在するんですね。

今回収録作はいわゆる怪奇紳士党の方々があまり登場せず(ウェイクフィールドくらい)、H・G・ウェルズやロバート・エイクマンを除けば比較的マイナーな作家が多かった印象です。

具体的な地名に言及された作品ということで、幽霊屋敷ものの作品が印象に残りました。「アッシュ氏の画室」、「ヴォクソール・ウォークの古い家」あたりが面白かったです。イギリスでは古い屋敷には幽霊がいて当然とか一種のステータスであるとか聞きますが、やっぱり怖い!という感情はあるようですね。

日本作家の作品だと朝松健「ベルリン警察怪異課」シリーズが今作も楽しめました。刑事と神父のバディものでアクションもたっぷりなので毎回ワクワクします。

幻想と怪奇は英語圏の作家の紹介がメインですが、そろそろ非英語圏の作品も読みたくなってきました。「ベルリン警察怪異課」もやってることですし、ドイツ特集とかどうですかね?

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