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【読書記録】迷宮百年の睡魔

2023年漫画等191冊目。

『女王の百年密室』に続く百年シリーズの二冊目です。

一年間眠っていたりと『女王の百年密室』と比較してストーリー的な起伏の激しい作品ですが本質としては前作と同じく幻想的な作品だと思います。デボウとの会話のシーンは森博嗣作品中でも最も美しいシーンのひとつだと思います。

よくよく考えてみるとミチルの脳と身体が分離しているのってすごい技術な気もしますがどうなんでしょう。今でも脳波コントロールの義手とかは研究されていますが、生体to生体はまた違う難しさがあるような。

人格の分離は後の『赤目姫の潮解』やWシリーズを考える上でも重要なキーワードな気がします。人間とウォーカロンを分けることは無意味だというのがここですでに登場していたんですね。

ロイディの成長が描かれますが、やはり初期のウォーカロンはAIなんですかね。AIと機械のボディだとイメージとしてはWシリーズのオーロラになります。どうしてもロイディの進化先はトランスファというイメージなんですよね。ウォーカロンが今の機械式からWシリーズの人間と変わらない存在になるには方向性の転換が必要な気がします。

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