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【読書記録】メキシカン・ゴシック

2023年60冊目。

『FUNGI 菌類小説選集』というアンソロジーがあるのですが、その編者によるキノコホラーです。どれだけ菌類好きなのか。

メキシコに住む英国人の一族、そこに嫁ぐことになった従姉妹が謎の体調不良に襲われ、主人公は様子を見に館を訪れることになります。

白人至上主義の旧家、陰鬱な雰囲気の漂う館、怪しげな民間医療を行う老婆など舞台設定も王道で、行間から立ち上る怪しい雰囲気だけでワクワクできます。

読む前のイメージとしては、同じメキシコということで映画『ラ・ヨローナ 泣く女』だったのですが、どっちかというとバイオハザード8でしたね。

主人公のノエミは負けん気と無謀さで突き進むタイプで、怪異にも物理で立ち向かうあたりジェイソンのファイナルガールのようなキャラクターですね。

キノコ小説といえば外せないのがホジスンの『夜の声』。本書とは毛色が違いますが、前述の『FUNGI』とともに併読をおすすめします。

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