【読書記録】変格ミステリ傑作選【戦前篇】
2022年19冊目。
新本格ミステリは知っていても変格ミステリには馴染みのない方も多いかもしれません。
本格が謎解きに焦点を当てているのに対して、変格ミステリは事件のシチュエーションの特異さや犯人の異常心理などにも見どころがあります。
変格物は要するに探偵趣味を多分に含んでゐればいゝので、取材自由、トリツクの有無は問題にならず、より文学的に表現することができる
とあり、間口の広さが魅力です。
特に戦前の変格ミステリは「エロ・グロ・ナンセンス」が特徴とされ、私の好きな怪奇小説とも重なる点が多く、楽しみにしていた作品です。
ただ、今回は「傑作選」ということもあり、既読作品がほとんどだったので私にとっては少し物足りなさを感じました。
その分有名な作品が揃っており、これから初めて読まれる方にはおすすめできます。
売れ行きによっては戦後篇や書き下ろし新作などの構想もあるようなのでぜひ皆様手にとってみてください。
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