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【読書記録】修禅寺物語

2024年50冊目。

「玉藻の前」、「修禅寺物語」、「番町皿屋敷」の三篇を収録。「玉藻の前」は中公文庫版で既読です。「修禅寺物語」も読んだ気がしたのですが橘外男の「逗子物語」と間違えてました。全然違う。

「番町皿屋敷」は戯曲で、新歌舞伎として有名なようです。従来の皿屋敷と比較して、青山播磨と菊の恋愛ものにしたのが特徴で、菊が播磨を恨んでいない設定が新鮮でした。未練があるわけでもなく、何故菊の幽霊が出てきたのかはよくわかりませんでした。

「修禅寺物語」は修禅寺に幽閉された源頼家と、頼家に召し抱えられた平民の娘桂を描いた作品。こちらも戯曲があり、それを短編小説化した作品となっています。私は桂の物語として見ていましたが、一般には桂の父で面作り師の夜叉王の物語として読まれているようです。wikiなどを見ると、桂は自身の行動虚しく頼家が討たれたことにがっかりしたとあるのですが、案外自分に満足しているのではないかと感じました。

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