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【読書記録】わたしの幸せな結婚 五

2021年174冊目。

大正ロマンファンタジーの第5弾。

確かに気持ちの通じ合っている二人ですが、美世は自分の抱いている感情が愛というものなのか自信が持てないでいます。顔も見ずに婚約する時代ですので恋愛感情に疎いのは仕方のないことかもしれません。自分の心の扱いが不器用で臆病なのは『僕の心のヤバイやつ』あたりを彷彿とさせます。

まだ付き合っていない中学生の僕ヤバの二人と違い、美世と清霞は立派な婚約者同士なのですから、美世が自分の愛を自覚しても二人の関係性は変わらなそうなものですが、これまで自分の心を殺し続けてきた美世にとって、自分の感情を自覚することは自分という人間が変わる(関係性も変わるかもしれない)という恐怖の対象になっているのでしょう。

清霞にとってみれば、美世が心を殺す選択をしたことは辛いことでしょう。それを理解できない美世はまたしても過ちをおかすことになります。

次回は一区切りの巻になるとのこと。ラストの美世の行動含め直のシナリオ通りに事が進んでいますがどうなってしまうのでしょう?

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