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TCP作品の海外展開をピックアップでご紹介!

こんにちは!TCP 公式 note編集員のHikaruです。

今回は2015年から続くTCPコンペにて受賞を勝ち取った作品の海外展開についてピックアップしてご紹介いたします。グローバル化の波が叫ばれて久しい今日この頃ですが、実はTCP受賞作品は海外でも高く評価されているのです!それでは、各作品の海外版ビジュアル予告編にも注目してご覧くださいませ!

TCP2016 審査員特別賞『ブルーアワーにぶっ飛ばす』

第22回上海国際映画祭アジア新人部門 箱田優子監督 最優秀監督賞受賞

ブルーアワー

~ Story ~
30歳の自称売れっ子CMディレクター・砂田(夏帆)は、東京で日々仕事に明け暮れながらも満ち足りた日々を送っている…ように見えるが、口をひらけば悪態をつき心は荒みきっている。ある日、病気の祖母を見舞うため、砂田の嫌いな故郷に帰ることに。ついて来たのは、砂田が困った時には必ず現れる、自由で天真爛漫な秘密の友だち・清浦(シム・ウンギョン)。しかし、再会した家族の前では、都内で身に着けた砂田の理論武装は通用しない…やがて全てを剥がされた時、見ようとしなかった本当の自分が顔を出す―。そして、一日と始まりと終わりの間に一瞬だけおとずれる“ブルーアワー”が終わる時、清浦との別れが迫っていた…。

女優の夏帆さんとシム・ウンギョンさんが共演した本作は、公開前から韓国で話題となり、国際映画製作者連盟 (FIAPF) 公認映画祭のひとつである上海国際映画祭のアジア新人部門にて有終の美を飾りました。

また、韓国での躍進はとどまることを知らず、2020年7月22日の韓国公開から約300館以上で放映、SNSでも高評価が続き「2020年上半期に韓国で公開した日本映画」の中でNO.1ヒットを飾りました。

【note 編集者 の一言ポイント】
夏帆さん演じる砂田とシム・ウンギョンさん演じる清浦の性格が非常に対照的な作品!砂田が東京で身に着けた鎧が地元のブルーアワー時にはがされていく様は、私を含めた地方出身者は誰でも共感できるのではないでしょうか。

TCP2016 準グランプリ作品『ゴーストマスター』

第40回ポルト国際映画祭 OFFICIAL FANTASY部門 最優秀作品賞受賞

海外版

〜 Story 〜
流行っているから低予算で作れば儲かる、という安易な発想と低い志で製作されることになった、とある “壁ドン”映画の撮影現場。ところが主演俳優が“壁ドン”について悩みはじめ、撮影がストップしてしまう。24時間稼働当たり前の過酷な現場で、事態の収拾を押しつけられたのはペーペーの助監督・黒沢明。名前だけは“巨匠”で“一流”だが、断れない性格が災いして便利使いに甘んじている、B級ホラーを愛するただの気弱な映画オタクだ。唯一の心の支えとしていた、いつか監督になる夢が無残に打ち砕かれた時、黒沢のうっ積した不満は悪霊を呼び寄せ、監督デビューのために書き温めていた渾身の脚本「ゴーストマスター」に憑依してしまう。撮影現場を阿鼻叫喚の地獄へと変えていく「ゴーストマスター」を、黒沢と撮影隊は止めることができるのか!?

純情ラブストーリーから一転、ホラー映画になっていく様が非常に巧妙な本作は、世界三大ファンタスティック映画祭であるポルト国際映画祭にて最優秀賞作品賞を受賞しました。

また、世界三大ファンタスティック映画祭その他二つ(ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭、シッチェス・カタロニア国際映画祭)にも正式出品されるなど世界中のホラー・ファンタジーファンから高い評価を受けました!

【note 編集者 (上司K)の一言ポイント】
ポルトガルで開催されるこの映画祭は、「ファンタスポルト」の愛称で知られ、SFやホラーといったジャンル映画を対象としています!
過去には…
『スキャナーズ』(デヴィッド・クローネンバーグ監督)
『ブレインデッド』(ピーター・ジャクソン監督)
『セブン』(デヴィッド・フィンチャー監督)
『パンズ・ラビリンス』(ギレルモ・デル・トロ監督)
など、そうそうたる通好みで、偏重気味で、変態的で大好きな作品・映画監督らが過去に名を連ねています。この黒帯歴史書の中に、TCPで選ばれた企画、長編映画デビューを果たした本作が並ぶことは凄い。凄すぎる。

TCP2016 グランプリ受賞作品『哀愁しんでれら』

哀愁

〜 Story 〜
児童相談所で働く⼩春は、⾃転⾞屋を営む実家で⽗と妹と祖⽗と4 ⼈暮らし。母に捨てられた過去を抱えながらも、幸せでも不幸せでもない平凡な毎⽇を送っていました。しかしある夜、怒涛の不幸に襲われ⼀晩ですべてを失ってしまいます。そんな彼女に手を差し伸べたのが、8 歳の娘・ヒカリを男⼿ひとつで育てる開業医の⼤悟。優しく、裕福な⼤悟は、まさに王⼦様。「ただ幸せになりたい」と願う小春は、出会って間もない彼のプロポーズを受け⼊れ、不幸のどん底から⼀気に幸せの頂点へ駆け上がりました。
シンデレラの物語ならここで“めでたしめでたし”。
しかし小春の物語はそこでは終わりませんでした…

土屋太鳳さんと田中圭さんが共演され、衝撃のラストが話題となった本作。日本では2021年2月5日公開から様々なメディアで取り上げられるなど話題となりました。

また、近隣国台湾でも、台湾題『變調的灰姑娘』として2021年8月27日(金)より上映が開始(現在は放映終了)。台湾シネコン最大手である義威秀VieshowCinemasさん系映画館ほか15館で上映され、大きく世界に羽ばたきました。

日本版予告編はこちら☟

日本版とは一風変わった台湾版の予告編はこちらから☟

【note 編集者 の一言ポイント】
日本の予告編では一定の「サスペンス・コメディ要素」が見られたものの、台湾版では完全に「ホラー要素」が前面に押し出された作りに!国によって打ち出す要素が違うのは非常に面白いですね。

最後に一言

TCP簡易版

いかがでしたでしょうか。TCP作品は今ご紹介した作品以外にも様々な海外展開や著名な映画祭にて出品・受賞しています。例えば、現在絶賛公開中の映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』は第20回ニューヨーク・アジアン映画祭(NYAFF)にてワールドプレミア上映され、視聴者はもちろんエグゼクティブ・ディレクターをも虜にしました。